ハレディ派ユダヤ教徒が占領地において生み出した課題とは?
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シオニスト政権イスラエルの占領地で再び、ユダヤ教超正統派・ハレディ派の人々による抗議活動が発生しており、この宗派集団とイスラエル政治構造の深い亀裂を露呈した格好となっています。
(last modified 2025-11-18T10:54:40+00:00 )
11月 18, 2025 16:24 Asia/Tokyo
  • ハレディ派ユダヤ教徒が占領地において生み出した課題とは?
    ハレディ派ユダヤ教徒が占領地において生み出した課題とは?

シオニスト政権イスラエルの占領地で再び、ユダヤ教超正統派・ハレディ派の人々による抗議活動が発生しており、この宗派集団とイスラエル政治構造の深い亀裂を露呈した格好となっています。

【ParsToday西アジア】イスラエル占領地におけるハレディ派の抗議活動の引き金となったのは、この占領地にある最高裁判所によるハレディ派の広範な兵役免除撤廃を求める決定と政治的圧力でした。この問題は、社会における世俗派からは「安全保障における平等の必要性」とみなされている一方で、ハレディ派からは「宗教的な生き方に対する直接的な攻撃」と捉えられています。しかし、最近のハレディ派の抗議活動は、単に兵役免除撤廃への反発ではなく、宗教とイスラエル政治体制の間に存在する歴史的・構造的な隔たりを反映したものと言えます。

この隔たりは、シオニストが牛耳る偽政権イスラエルの樹立以来存在しており、安全保障上の圧力、人口動態の変化、そして経済危機によって、今や一触即発のレベルに達しています。イスラエル創設後、ハレディ派は少ない人口ながらも大きな特権(兵役免除、教育資金)を享受してきました。これらの特権は、徐々に占領地や政治紛争における主軸と化していきました。

社会的には、ハレディ派はゲート・コミュニティ(セキュリティの向上を目的として、出入口にゲートを備え、フェンスや壁で囲うことで、人や車の出入りをコントロールした居住地)に居住し、独自のメディアと学校を有しています。経済的には、男性は労働市場への参加率が低く、女性が家族を養う主な負担を担っています。この状況により、政府の補助金への依存状態が生じているほか、高い出生率により、ハレディ派の人口は急速に増加しています。イスラエルの総人口に占めるハレディ派の割合は現在約13%ですが、今世紀半ばにはユダヤ人総人口の中で最大集団になると予測されています。

しかし、こうした傾向はイスラエルの経済・政治的将来をめぐる深刻な懸念を引き起こしています。それは、人口の多い未熟練労働者は経済に大きな負担をかける可能性があるからです。また、軍はイスラエルの安全保障の柱であり、ハレディ派の兵役免除は世俗主義者からは社会的平等への脅威とみなされています。これに対し、ハレディ派は軍を信仰への脅威と捉えています。

ハレディ派は自らのコミュニティの内部利益に焦点を当てる傾向にあり、政治連合において重要な役割を担いつつあります。彼らの支持がなければ、右派内閣の樹立が困難であることは言うまでもありません。軍事面でも、イスラエル軍は約1万2000人の兵力不足に直面しており、近年のガザ地区とレバノンにおける戦争による圧力のもと、この状況はさらに悪化しています。イスラエルの世俗社会は、自分たちの子弟らが戦争で命を落とす一方で、ハレディ派がこうした義務を免除されていることから、ハレディ派の兵役免除は差別的であると考えています。加えて、内閣を構成する野党も、ハレディ派への兵役義務の必要性について見解が一致しており、この問題をイスラエル議会・クネセトにおける主要な政治的対立軸の1つと見なしています。

イスラエル内閣は現在、二つの圧力に翻弄されています。つまり、軍と世俗社会がハレディ派の特権の廃止を求めている一方で、宗教政党であるハレディ派は右派内閣の存続に欠かせないという現実です。右派内閣の存続には宗教政党の支持が不可欠である一方、軍と世論からのハレディ派の特権廃止を求める圧力は日々高まっています。

イスラエル占領地における危機は、もはや覆い隠せない段階に達しています。結論として、今日のハレディ派は単なる宗教共同体ではなく、政治的・人口統計面で決定的な勢力となっていると言わざるを得ません。彼らが待つ特異性の組み合わせ(高い政治力、限定的な経済参加、そして増加する人口)は、イスラエルの将来に次のような根本的な問いを投げかけています。それは、政治体制はこの共同体を統合できるのか、それとも、宗教と世俗の分裂により現在占領体制の基盤を脅かす構造的危機となるのか、という疑問なのです。

 

 


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