イスラエル軍は人材資源崩壊の危機に瀕しているのか?
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シオニスト政権イスラエル軍が初めて、全戦闘部隊が「深刻な人的資源の危機」にあることを公式に明らかにし、この危機が同政権の占領地内安全保障を直接脅かすものだとして警告しました。
(last modified 2025-12-02T11:11:04+00:00 )
12月 02, 2025 20:10 Asia/Tokyo
  • イスラエル軍は人材資源崩壊の危機に瀕しているのか?
    イスラエル軍は人材資源崩壊の危機に瀕しているのか?

シオニスト政権イスラエル軍が初めて、全戦闘部隊が「深刻な人的資源の危機」にあることを公式に明らかにし、この危機が同政権の占領地内安全保障を直接脅かすものだとして警告しました。

イスラエル軍は、すべての戦闘部隊で深刻な人員不足が発生していると発表し、この危機がイスラエル占領地内の安全保障を直接脅かしていることを明らかにしています。

ここでまず浮上してくるのが、「イスラエル軍の人的資源危機を示す兆候とは何なのか」という疑問です。

イスラエル軍は「少尉から大尉までの全戦闘部隊で1300人の将校が不足している」ことを明らかにしましら。また、同軍の報告によれば、様々な戦闘部隊で少佐級の将校も約300人不足とされています。

さらに、イスラエル軍の上級司令官全体の30%が来年退役するとも言われています。イスラエル軍の推計では、来年は予備役および正規軍の兵士の30%が常勤に復帰しない見込みです。イスラエル軍が発表した推計によれば、政権軍将校のうち引き続き任務に就く意向を示しているのは2018年の約58%に対し、今年は全体の37%のみにとどまっています。

そしてもう一つの重要な疑問は、イスラエル軍の人道危機の原因がどこにあるのか、ということです。

イスラエル軍の人員不足の根底には、主に軍事面と経済面の問題が絡んでいる模様です。軍事面では、特に過去2年間の長期にわたる戦争と紛争が、兵士とその家族に消耗、慢性的な疲労を強いたとともに、そして士気の低下をまねいています。イスラエル軍の報告書によりますと、予備役兵の家族の70%が、兵役期間の長期化に伴う問題や危機に直面しているということです。さらに、2年間にわたる続いた戦争は、イスラエル軍とその家族を疲弊させ、彼らの生活に暗い影を落としています。

一方、経済的な理由で見ると、生活費の高騰と民間雇用の魅力から、多くの兵士が軍を離れ、民間の就職市場に参入しています。実際、イスラエル軍兵士らは「様々な戦場での長期にわたる任務、そして軍の給与と民間人の収入の大きな格差を考えると、軍に留まることは現実的ではない」と考えています。そのため、彼らは軍に留まるよりも、脱走あるいは除隊・退役を選んでいるのです。

そして最後の疑問は、イスラエル軍における人員危機の発生がどのような結果をもたらすかということです。この危機は様々な結果を引き起こすと考えられ、軍の報告書にも暗黙のうちに言及されています。イスラエル軍は「人員危機はシオニスト政権の安全保障に影響を与える段階に達しており、深刻な危機として捉える必要がある」と述べています。さらに、来年までに上級指揮官の30%が退任することは、経験と組織の結束力の喪失を意味し、これは部隊の作戦管理と訓練に深刻なギャップを生み出しかねません。

加えて、予備役兵力が復帰しないことは緊急事態における軍の迅速な動員能力を著しく制限しています。一部の情報筋やアナリストは、予備役兵力と将校の減少により、反体制組織や地域諸国からの潜在的な脅威に対して軍がより脆弱になっていることを指摘しており、人員の減少は外的脅威に対するイスラエル政権の戦略的弱点となる可能性があります。

 

 


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