国連がトランプ大統領の反移民政策に対して警告した理由とは?
https://parstoday.ir/ja/news/world-i130710-国連がトランプ大統領の反移民政策に対して警告した理由とは
国連が、ドナルド・トランプ米大統領の反移民発言に反応を示しました。
(last modified 2025-11-29T08:05:05+00:00 )
11月 29, 2025 16:19 Asia/Tokyo
  • 難民収容センターを視察するトランプ米大統領
    難民収容センターを視察するトランプ米大統領

国連が、ドナルド・トランプ米大統領の反移民発言に反応を示しました。

【ParsToday国際】トランプ大統領が「第三世界の国々からの移民を永久的に停止する」意向を発表したことを受けて、国連はアメリカ政府に対し、難民と亡命希望者の保護に関連した国際基準を遵守するよう求めました。

ホワイトハウス近くでアフガニスタン出身者の銃撃により同国の州兵2名のうち1名が死亡したことを受け、トランプ大統領は「技術の進歩にもかかわらず、移民政策はこれらの成果を破壊し、多くの人々の生活を悪化させてきた。アメリカのシステムが完全に回復するよう、私は第三世界諸国からの移民を永久的に停止する」と述べています。また、バイデン前政権下で実施された一連の移民政策を撤廃することを公約しました。トランプ大統領はさらに「経済的負担や安全上のリスク、あるいは西側文明と相容れない精神を持つと判断された外国人は、国外追放される」と表明しました。これに関して米国国務省も声明を発表し、アフガニスタンのパスポートを所持するすべての者へのビザ発給を即時停止したと発表しています。

トランプ大統領の最近の発言の一方で、トランプ政権の厳しい移民政策と将来の計画をめぐる議論がアメリカの政治情勢を席巻しています。人権団体や国連は、トランプ大統領の移民政策がもたらす人道的影響について警告を発しています。

トランプ氏の発言を受けて、「OHCHR国連人権高等弁務官事務所のジェレミー・ローレンス報道官は記者団に対し「すべての国は例外なく人権保護の義務を負っている。特に、自国を逃れて他国に避難した人々を保護する義務は大きい。これらの人々は国際法に基づく保護を受ける権利を有しており、適正な手続きが保障される必要がある」と語りました。

UNHCR国連難民高等弁務官事務所のユージン・ビユン(Eujin Byun)報道官もこのメッセージに賛同し、「各国は支援手続きへのアクセスを保証しなければならない」と述べるとともに、保護を必要とする人々が入国する際には、合法的な庇護手続きが提供され、その国への入国が認められるべきことを強調しています。

国連は、トランプ氏の反移民的な言説と計画、特に第三世界からの移民の永久停止計画に対して警告を発しました。この警告が出された主な理由は、このような政策が人権分野における米国の国際的義務および難民保護に関する条約に明らかに反し、安全保障、経済、そして国際関係に広範な影響を及ぼす可能性があることによります。国連は「すべての国が難民と亡命希望者の保護に関連した国際基準を遵守する義務があり、国内問題を口実に基本的人権を無視してはならない」と強調しています。

この警告の理由は多面的なものです。第1に、トランプ大統領の反移民政策は安全保障と経済の分野での視点に基づいています。トランプ氏は移民を犯罪増加の原因、雇用市場への圧力、そしてアメリカの国民的アイデンティティへの脅威だとしていますが、国連はそのような見方は偏向的かつ非現実的だと考えています。実際に、移民は脅威ではないとともに、多くの国で経済成長、イノベーション、そして文化的多様性に貢献してきました。第2に、これらの政策が広範な人権侵害につながりかねないということです。多くの移民は戦争、貧困、あるいは政治的迫害から逃れてきたため、彼らの亡命権を否定することは人間の尊厳を軽視する行為に当たります。第3の点として、このアプローチが国際的な影響を及ぼすことが指摘できます。世界の大国の一つであるアメリカが公約に違反した場合、他国も移民制限の口実を探し、世界的な難民危機をまねく可能性があります。

そして、トランプ大統領の反移民政策はその影響も重大です。国内的には、米国経済の重要な部分を占める移民労働力が減少する可能性が指摘されます。農業、サービス業、テクノロジー産業は移民労働者に大きく依存しており、移民に対する厳しい制限は経済停滞とコスト増加をまねきかねません。社会的には、このような政策は人種的・文化的分断を深め、社会における異なる集団間の差別と不信感を生み出し、国際的には、米国が人権擁護国としての信頼性を失い、同盟国や国際機関との関係も損なわれると考えられます。

国連の警告は、国際社会がトランプ大統領の反移民政策がもたらす結果を強く懸念している現状を反映しています。この警告はまた、米国だけでなくすべての国々に対し、移民が世界的な現実であり、厳格で非人道的な政策で阻止できないことを改めて認識させるものです。真の解決策は、移民の賢明な管理および、難民の権利保護、そして戦争や貧困といった強制移住を引き起こす要因の削減に向けた国際協力の構築にあります。

結論として、トランプ大統領の反移民政策は、短期的には安全保障上または政治的な目的を果たすかもしれないものの、長期的には人権、世界経済、そしてアメリカの国際的な評判に深刻な脅威をもたらすだろうと言わざるを得ません。国連の警告はまさにこの根拠に基づき、国際秩序と価値観を損なう可能性のあるアプローチの拡散を防ぐため発せられたものなのです。

 

 


ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。

Instagram Twitter