イラン外相:「トランプ氏の対イラン脅迫は国際法と国連憲章への重大な違反」
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イランのアラーグチー外相が、同国に対するトランプ米大統領の脅迫を「国際法と国連憲章への重大な違反」だとしました。
(last modified 2025-12-31T12:14:17+00:00 )
12月 31, 2025 20:43 Asia/Tokyo
  • イランのアラーグチー外相
    イランのアラーグチー外相

イランのアラーグチー外相が、同国に対するトランプ米大統領の脅迫を「国際法と国連憲章への重大な違反」だとしました。

【ParsTodayイラン】アラーグチー外相は、「米国大統領によるイランに対する最近の脅迫は国際法と国連憲章の重大な違反である」とし、全ての人々に対しこれらの挑発的な発言を明確かつ断固として非難するよう求めました。

トランプ米大統領は29日、同国南部フロリダ州でシオニスト政権イスラエルのネタニヤフ首相と会談した際、イランに対する敵対的かつ脅迫的な発言を提起していました。また、トランプ大統領はイランに対し「イランが(核能力の)再建を試みていると聞いている。もしそうなれば、我々はイランを破壊する。そうならないことを願う」と主張しています。さらに「ネタニヤフ首相に対しイランへの再攻撃の許可を出すか」との質問に対し、トランプ大統領は「弾道ミサイルならに認める。核兵器なら、即座に!」と答えました。

アラーグチー外相は各国外相に宛てた書簡の中で、同日のトランプ大統領の発言に言及し、「イランに対する武力行使の示唆は、各国政権の領土保全と国家主権に対する一切の武力の行使や威嚇を禁じている国連憲章への明らかな違反である」と述べています。

また、去る6月に米国とイスラエルがイランに対し共同で行った軍事攻撃に触れ、「最近の脅迫は違法かつ攻撃的なプロセスの続行を狙った米国の明らかな悪意を反映したものであり、その結果と影響は米国が負うことになるだろう」と強調しました。

さらに「この時のイランの国民、重要インフラ、そして平和目的のわが国の核施設に対する攻撃に自ら直接関与したことを米国大統領が公式に認めたことは、国際法の重大な違反の明確な例であり、関係する米国当局者の個人的な刑事責任の追及が必要である」と指摘しています。

そして、「米国大統領が、一国連加盟国としてイスラエルを支持すると脅迫したことはダブルスタンダードの表れ、かつ核不拡散体制の重大な弱体化である」とし、「アメリカが西アジア唯一の核兵器保有政権イスラエルを無条件支援していることは、地域や世界の安全保障を著しく脅かしている」と強調しました。

加えて、こうした脅迫や違法行為に対し沈黙を続けることによる危険な結果について警告し、責任不問の雰囲気の醸成により米国とイスラエル政権が益々大胆になって攻撃的な行動に走り、世界の平和と安全に対する直接的な脅威を生み出している」と強調しています。

そしてこの書簡の最後において「国連憲章第51条に基づきイラン・イスラム共和国が有する自衛権は固有のものであり、疑いの余地がない」と強調するとともに、「我が国はいかなる侵略に対しても躊躇せず、相手側が自らの行動を悔いるような断固たる対応措置に出る」と結びました。

イランに対するトランプ大統領の最近の脅迫は、国際法および国連憲章の観点から明白かつ重大な違反と判断できます。第2次世界大戦後に国際体制の主要な支柱として起草された国連憲章の第2条第4項においては、国家の領土保全および政治的独立に対する武力による威嚇または武力の行使を明示的に禁じています。この原則は協定上のルールであるとともに国際慣習としても認められており、これに違反することは、国際法の最も基本的な原則の一つに違反することを意味します。

「イランがミサイル・核開発を継続した場合、軍事攻撃を行う」とトランプ大統領が警告していることは、武力行使を示唆しての脅威の明確な例と言えます。このような発言は自衛の観点から正当化できるものではなく、国連安全保障理事会も軍事行動の許可を与えていません。国連憲章第51条では、自衛は武力攻撃を受けている場合にのみ認められています。現時点でイランによる米国への攻撃が発生していない中、合法的な自衛は論拠とはなりません。

さらに、トランプ大統領の脅迫は、2025年6月に行われた米国とイスラエルが共同で行った対イラン攻撃に見られるような、違法かつ攻撃的な傾向を踏襲したものです。これらの攻撃は、イランの重要インフラおよび、平和目的で稼働する核施設を標的としており、国際法と人道原則に明確に違反しています。米国大統領が自国によるこれらの攻撃への直接的な関与を公式に認めたことは、米国当局者の個別の刑事責任問題をも提起することになります。

国際法の観点から見ると、トランプ大統領の脅迫行為はイランのみならず、地域と世界の安全保障をも脅かすものとされます。国連憲章は世界の平和と安全の維持を重視しており、緊張を高めるあらゆる行動や脅迫は国連の目的に反します。こうした脅迫は、大国が法的ルールを守らずに自らの政治的目的の推進のために武力や武力行使の示唆に訴えるという、国際関係における危険な傾向につながる可能性があります。

イランや多くの国際法学者も、この根拠に基づき反応しています。イラン当局は、安保理と国連事務総長宛ての書簡において、これらの脅迫行為を国連憲章の重大な違反であるとし、それに対する明確な非難を求めています。国際法の専門家もまた「事前防止や先制防衛の主張を含め、米国が提示する正当化の根拠はいずれも国際法の枠組みでは受け入れられず、このような行動は法的正当性に欠ける」と強調しています。

最後の点として、トランプ大統領の対イラン脅迫は、一方的な政策と国際ルール無視の明確な例であると言わざるを得ません。これらの脅迫行為は、国際法と国連憲章への明白な違反であるのみならず、国際システムの信頼性と有効性にも疑問を突き付けるものです。国際社会がこのような行動に断固として対応しなければ、国際法の基本原則が揺らぎ、国際関係の不安定化が拡大するリスクがさらに高まると考えられます。

 


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