イランとロシアの戦略的協力;多極的な国際体制への足がかり
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ペゼシュキヤーン・イラン大統領(右)とプーチン・ロシア大統領(左)
ペゼシュキヤーン・イラン大統領がプーチン・ロシア大統領と電話会談を行い、両国間の共同協定の実施プロセスについて協議しました。
【ParsTodayイラン】ペゼシュキヤーン大統領はプーチン大統領との電話会談で、イラン・ロシア間関係の最新状況について意見交換し、特に運輸、輸送、エネルギー、発電所の分野における共同協力協定の実施状況を検討しました。
またこの電話会談で、トルクメニスタン首都アシガバートにおける最近のイラン・ロシア首脳会談を非常に建設的かつ前向きなものだったと評しました。さらに、あらゆる協力分野における合意履行の重要性を強調し、共同プロジェクトの的確な実施と加速、そして継続的な折衝の継続を強調しています。
一方、プーチン大統領も両国間の戦略的かつ強固な関係レベルに満足の意を表し、2025年の最初の10か月間でイラン・ロシア間貿易が10%増加したことを意義深いことだとし、協力の強化継続および両国間分野のあらゆる協定の実施加速を強調しました。
ペゼシュキヤーン大統領とプーチン大統領は、経済・エネルギー交流のレベル向上、並びに輸送、運輸、発電所の分野での執行協定の促進に向けた、現在進行中の対話と協力の継続を強調し、共同プロジェクトの運用化に向けたさらなる連携を承認しました。
今回のイラン・ロシア首脳会談は、経済、政治、文化、安全保障の様々な分野における両国間の協力拡大に向けた、両国の高官らの決意を反映したものと言えます。
イランとロシアはいずれも、BRICSおよび上海協力機構(SCO)を構成する最も重要なメンバーとみなされています。
イランとロシアの戦略的協力の拡大は、両国間の経済・エネルギー関係の強化に寄与すると共に、地域・国際レベルでも、西側諸国の一方的な行動への対抗におけるバランス維持、トランジット輸送回廊の拡張、さらにはBRICSやSCOなどの多国間組織における両国の役割増大にもつながると考えられます。
イランとロシアがBRICSとSCOに加盟していることにより、両国間の戦略的協力はより高いレベルに引き上げられています。またこの両国の協力は、多極的な国際秩序対し得の構築、制裁の影響の軽減、そして地域・世界におけるイランとロシアの地政学的役割の強化に大きく貢献してきました。
2025年までのイラン・ロシア間貿易の増大は、経済関係の拡大傾向を示唆しています。エネルギー、発電所、輸送分野における協力により、イランは地域・世界のエネルギー供給における重要な勢力として台頭してきま強いた。一方、南北回廊におけるイラン北部ラシュト・アースターラー(北西部アゼルバイジャン国境)間鉄道などの共同プロジェクトにより、イランはアジア・ヨーロッパ間の物資輸送における重要拠点へと変貌すると見られます。
経済・通商関係の大幅な発展に伴い、イランとロシアは包括的戦略協定の締結により、両国関係を安定的かつ長期的なレベルへと引き上げました。この協力は、西側諸国からの圧力に対する戦略的バランスの確保に大きな効力を発揮し、制裁や米国の一方的対応に対抗する可能性も生み出しています。パレスチナ、アフガニスタン、コーカサスといった神経を要する地域問題において、両国は緊密で強調した立場を維持しており、それは地域の安定に影響を及ぼしうるものです。
国際的な側面と多国間主義を検討する際には、イランとロシアがBRICSおよびSCOの重要な構成国として、積極的に活動していることに留意する必要があります。これらの枠組みにおける協力は、多極的な国際体制の強化、そして国際情勢におけるイランの地位向上に寄与しうるものです。またこうした関係は、西側諸国の覇権主義に抵抗できる新たな経済・政治ブロックの形成にもつながる可能性があります。
イランとロシアの継続的な協力は、地域・世界レベルでのイランの交渉力を高めるための戦略的手段と言えます。こうした関係は経済とエネルギーの発展に貢献すると共に、イランを多極的な国際秩序・体制の形成へと導くものなのです。

