8月 05, 2023 18:13 Asia/Tokyo
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ジャニーズ事務所の創設者・ジャニー喜多川氏(2019年死去)が、多数の所属タレントに性的暴行を行っていた問題で、先月24日から来日していた国連調査団のメンバーが記者会見し、被害者らからの聞き取り調査の結果などを報告しました。

ジャニーズ事務所の創設者・ジャニー喜多川氏

 

国連人権理事会の「ビジネスと人権」作業部会は、「企業活動が人権に及ぼす悪影響」を調査するため先月24日から来日していました。調査は、ジャニー喜多川氏による性暴力問題も対象とされ、被害を受けた元所属タレントらが調査団の聞き取りを受けることなどが報じられていました。

同作業部会は日本滞在最終日となった4日、都内の日本記者クラブで記者会見をしました。

作業部会のメンバーであるピチャモン・イェオファントン氏はこの中で、被害者らからの聞き取りの結果、「タレント数百人が性的搾取や虐待に巻き込まれたことが明らかになった」と述べました。

また、ジャニーズ事務所が問題をうけて設置した「再発防止特別チーム」については、「調査の透明性と正当性に疑問が残っている」と指摘しました。

 

ジャニーズ性暴力問題についての国連調査団

 

一方、作業部会がジャニーズ事務所の現社長・藤島ジュリー景子氏と面会したのかとの質問に、作業部会のダミロラ・オラウィ議長は「ジャニーズ事務所の代表と面会した。それ以上は答えられない」と明言を避けました。

オラウィ議長はまた、ジャニー喜多川氏による性暴力が長年メディアにより報じられてこなかったことについて、「不祥事のもみ消しに加担した」と指摘しました。

作業部会の会見が終わった15分後には、同じ場所で被害者らで組織する「ジャニーズ性加害問題当事者の会」が会見しました。

同会副代表で元ジャニーズ所属タレントの石丸志門さんは、「(ジャニー喜多川による性暴力は)疑惑ではない。この問題は現実に起こったこと」と語り、国連作業部会が言及した数百人という被害者数について、「私たちはもっと多いのではないか、4桁に達するのではないかと考えている」と述べました。

今年春になってジャニー喜多川氏による性暴力が広く報じられるようになって以降も、ジャニーズ事務所側は記者会見を一度も開いておらず、5月に藤島ジュリー景子社長が謝罪の動画を公開したのみで、具体的な責任の所在や被害者らへの対応などは一切発表していません。

今回の作業部会の報告は、来年6月に国連人権理事会に提出される予定です。

 


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