イランが占領地アシュドッド及びハイファの製油所を標的にした理由とは？

シオニスト政権イスラエル占領地南部アシュドッドにある製油所は依然として技術的な障害に見舞われており、同北部ハイファの製油所はイランのミサイル攻撃によるボイラーの損傷のため、依然として稼働停止したままとなっています。

イスラエルで2番目に大きいアシュドッド製油所は依然として技術的な問題を抱えており、少なくともあと1週間は操業停止となる見込みです。製油所の定期メンテナンスは去る6月15日に開始され、今月4日までに完了する予定でしたが、操業停止してすでに1週間となっています。

【ParsToday西アジア】イラン紙ケイハーンが報じたところでは、この操業停止により1300万ドルから1800万ドルの損失が発生しており、企業は操業停止を補うために燃料輸入に転じました。

イスラエル政権の燃料の3分の2を供給しているハイファ製油所は、イランのミサイル攻撃によるボイラーの損傷のため、依然として稼働停止したままとなっています。

一方、イスラエル・エネルギー省の長官は「イランによるハイファ製油所への攻撃を受けて、イスラエルのガソリン生産はゼロになった」と語りました。

パレスチナ研究チャンネルは「イランの弾道ミサイルがなぜイスラエル最大の製油所を標的にしたか」という疑問を提起し、「バザン・グループ製油所（通称；ハイファ製油所）は、イスラエル北部の沿岸都市ハイファに位置する、シオニスト政権にとって最も重要な石油・インフラ施設の一つである。イスラエルのエネルギー供給、経済、そして軍事安全保障において極めて重要な役割を担っていることから、この製油所はイランの攻撃でミサイル攻撃を受けた戦略的標的とみなされている」としました。

この製油所は、イスラエル・コーポレーションの子会社であり、オフェル・ブラザーズ・グループが支配するバザン・グループが所有しています。イスラエル・コーポレーションはイスラエル最大の産業持株会社の一つとされています。注目すべきは、過去2年間でオフェル・ブラザーズが所有する複数の商船が、地域の抵抗勢力の軍事標的となっていることです。

バザン製油所は精製ユニット、燃料貯蔵タンク、そして先進的な石油化学施設で構成されており、パイプラインや燃料輸送システムにも接続されています。

バザン製油所はその戦略的および経済的重要性から、イランのミサイル攻撃（特に2025年6月の最近の衝突）の主要な軍事標的として狙われました。

この製油所が標的となった主な理由は、以下の通りです；

イスラエル経済の麻痺：イスラエルは燃料供給をバザン製油所に依存しているため、この施設への攻撃は、燃料価格の高騰、エネルギー不足、交通・産業への問題など、イスラエル経済に深刻な混乱を引き起こす可能性がある

軍事力の弱体化：バザン製油所はイスラエル空軍にジェット燃料を供給しているため、ここを標的にすれば、短期的にイスラエルの軍事作戦能力が低下する可能性がある

ラジオ日本語のソーシャルメディアもご覧ください。