イラン外相、「暴力はワッハーブ派が原因」
9月 14, 2016 17:04 Asia/Tokyo
イランのザリーフ外務大臣が、「イスラムの名を悪用して行使されている暴力の多くは、ワッハーブ派に端を発している」と述べました。
ザリーフ大臣は、アメリカの新聞ニューヨークタイムズに寄稿し、「サウジアラビアの指導者は、疑念と恐怖に基づくプロパガンダをやめ、全ての国を脅かしているテロと暴力をなくすために、国際社会のほかのメンバーと協力すべきだ」と述べました。
さらに、「2001年9月11日の同時多発テロから現在まで、戦争を追求するワッハーブ派は何度も姿を変えてきたが、そのイデオロギーと基本方針は変化していない。タリバンであろうとアルカイダやISISの分派であろうと、それは政府でもイスラムでもない」としました。
また、「地域の情勢不安はイランを制御する上での助けとなる、あるいはシーア派とスンニ派の間の敵対が地域の衝突を煽っているという疑いは、地域の最も恐ろしい流血が、ワッハーブ派によるアラブのスンニ派の同胞の殺害により起こっているという事実と明らかに矛盾している」と語りました。
ザリーフ大臣は、「過激派は裕福な主人の支援を受け、キリスト教徒、ユダヤ教徒、シーア派教徒、その他のいわゆる『背信者』を殺害しているが、実際こうした思想から最大の被害をこうむっているのは地域のスンニ派のアラブ諸国だ」としました。