9月 23, 2016 17:38 Asia/Tokyo
  • イラン大統領が、国連総会で演説

イランのローハーニー大統領が、「イランの原則的アプローチは、集団の安全と地域諸国の発展への支持に基づく恒久的な秩序を実現するために、近隣諸国と建設的な協力を行うことにある」と述べました。

ローハーニー大統領は22日木曜、ニューヨークで開催されている第71回国連総会で演説し、「イランは地域問題の解決、各国の領土保全、国境の維持、各国国民の将来に対する主権、武力行使の回避を必須とし、対立解消に向け外交的可能性を使用することを強調する」と述べました。

また、「地域における暴力の根絶は、民主主義、市民の権利の向上、経済発展なくしては実現しない」とし、「真の民主主義や包括的な協力がなければ、犯罪・テロネットワークに対抗することはできない」としました。

さらに、大国が市民の情勢不安への懸念を払拭するという理由で軍事的介入や弾圧といった様々な方法を用いていることについて、「彼らは世界のある地域における安全の確保は、他の地域を情勢不安にすることによって可能となるのではなく、さらなる情勢不安を煽ることになるのを知るべきだ」としました。

ローハーニー大統領は、サウジアラビアなど、一部の地域諸国による爆撃や過激派テログループへの支援を停止する必要性を強調し、「これらの国がもし地域の発展や安全を望むのなら、地域の国民に対して責任を受け入れ、相互尊重に基づいて関係を調整すべきだ」と述べました。

また、あらゆる種類の分裂、宗教対立への扇動に反対すると共に、「イスラム教徒はシーア派であれスンニー派であれ、昔から互いに尊重、連帯、同胞の精神を持って暮らしてきたし、これからもそうだ」としました。

さらに、イランと6カ国の核協議と核合意の締結は、穏健政策と建設的な協力、対話支持の成功例だとし、「核合意は単に政治的合意というだけでなく、問題の平和的解決に向けた建設的協力に向けた創造的方法、新たなアプローチだ」としました。

ローハーニー大統領はまた、核合意の取り決め履行においてアメリカが遅延していることは、戦略的誤りであり、世界におけるアメリカの信用を損ねるものだとし、「こうした過ちは直ちに正されるべきだ。なぜなら国際的な違反は国際社会の抗議を引き起こすことになるからだ」としました。

さらに、「イランは過激より穏健が、暴力主義より平和主義が、無知より賢明が、そして圧制より公正が勝ると信じている」と強調し、国連総会の決定やイニシアチブが世界の問題を解決する上で効果的な役割を果たすよう期待するとしました。

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