3月 06, 2016 20:23 Asia/Tokyo
  • イラン外相の東南アジア・太平洋諸国訪問

イランのザリーフ外務大臣が、東南アジア・太平洋諸国への訪問を開始し、6日日曜未明、インドネシアの首都ジャカルタに入りました。

アミーンザーデ解説員

この訪問の目的は、ジャカルタで開催されるOICイスラム協力機構の臨時首脳会合に出席することです。この会合は、パレスチナと聖地ベイトルモガッダス・エルサレムの問題をテーマに、パレスチナの要請により、インドネシアで開催されます。ザリーフ外相はこの会合で、聖地の解放とパレスチナ人への支援というイランの立場を説明します。ザリーフ外相はその後、シンガポールとブルネイを訪問し、そこから、アジア協力対話の外相会合に出席するため、タイに向かいます。その後も、ニュージーランドとオーストラリアを訪問します。

イランは、自国の地政学的な状況に注目し、アジア諸国と恒久的な深い関係を築くことを重視しています。イランとアジア諸国の関係は、制裁がこの関係に影を落としていた中でも、適切なレベルを保っていました。アジアにおける新興国の台頭は、この大陸が、経済発展の可能性を秘めていることを示しています。そのため、軍事的な競争や安全保障上の緊張にも拘わらず、アジア諸国は、経済発展を追求しています。

こうした中、イランの能力や状況、特にエネルギーやその移送における能力や状況は、イランとアジア諸国が協力するための下地を整えています。アジア重視の政策においてイランが注目しているアプローチのひとつは、地域協力の強化です。イランとアジア諸国の地域協力という形での関係拡大は、さまざまな面から重要性を帯びています。地域協力の枠内で、イランはECO経済協力機構、D8イスラム途上8カ国、環インド洋連合などの地域的な組織において、二国間の利益に基づく共通の目的を追求することができます。

アジア重視の政策は、実際、西側との関係におけるバランスの確立と協力拡大の多様化のためのものです。

とはいえイランは、アジア重視の政策において、西側の能力と発展を無視していません。アジアの大国も、西側諸国の存在を自分たちにとって不必要なものとは考えていません。

イラン経済は、あらゆる部門のインフラを強化するため、発展を必要としています。この枠内で、内と外の可能性の利用が、政府の優先事項に据えられています。外国投資のイランへの導入と、協議の実施や合意の成立は、経済を繁栄させるための機会を作り出すことができます。これについて、ヨーロッパ諸国と共に、アジア諸国、シンガポールやインドネシア、オーストラリアなどの活発な経済を持つ国の可能性や状況を利用する必要があるでしょう。

イランは、核合意後、未来を見つめています。その中で、他国とバランスの取れた関係を発展させようとしています。ここ数ヶ月、外国の数多くの経済代表団がイランを訪問し、ほぼ同じような内容の話し合いを行ってきました。こうした代表団の一部は、合同投資のために、また一部はイラン市場を8000万人の消費市場と見なした上でイランを訪問しています。

こうした中、このような協力へのイランの見方は、抵抗経済、投資、新たな科学技術のイランへの導入といった枠内で、経済インフラを開発することを強調するものとなっています。

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