イギリス政府のイランの人権状況に関する報告
(last modified Fri, 22 Apr 2016 11:25:53 GMT )
4月 22, 2016 20:25 Asia/Tokyo
  • イギリス政府のイランの人権状況に関する報告

イギリス外務省が、イランの人権状況を懸念すべきだとする報告を発表しましたが、この国自身が、これまで数多くの人権侵害を行ってきました。

キャラミー解説員

イギリス外務省は、2015年の民主主義と人権に関する68ページの報告を発表し、イランに関して、「イラン大統領は2013年、市民の自由と権利の回復を約束したが、イランの人権状況は懸念すべきものだ」と主張しました。また、「イラン大統領は、女性や民族少数派への差別の改善と表現や信条の自由に向けた開放を約束したが、肯定的な変化はわずかしか見られていない」と主張しました。さらに、イランの人権状況に関する国連人権報告者の報告に触れ、「イランでは、死刑の統計がなおも高く、2015年は966人から1025人に死刑が執行された」としました。このような発言の一方で、この人権擁護を主張する国は、毎日、人権侵害を行っています。

イギリスにおける少数派、イスラム教徒、移民に対する人権侵害により、この国には、他国の人権状況に関して判断を下す権利はありません。スコットランド警察の抗議者に対する暴力的な対応は、この国の一般市民に対する非人道的な態度の明らかな例となっています。市民のプライバシーの侵害、自由の制限も、イギリス政府が市民をコントロールするために用いている手段ですが、民主主義の精神に反しています。また、テロとの戦いを理由に、ヨーロッパ諸国のイスラム教徒社会は、これまで以上に圧力に晒されており、日々、イスラム教徒の立場が狭まっています。

こうした中、イランの少数派は、何の制限や障害もなく、自分たちの宗教儀式や慣習を実行しており、彼らの権利は国会議員によって追求されています。女性の状況も、毎年改善されており、1979年のイスラム革命後、特に近年は、政治、社会、学術の分野での女性の役割が増大しています。

2016年の選挙によって国会への女性の進出が増えたこと、大学生60%以上を女子が占めていること、副大統領レベルのポストに女性が就任していること、これらは、イラン社会における女性の好ましい状況を示す例です。

また、イランの憲法により、麻薬の密売人などに対しては死刑が定められており、この判決は、法的手続きを経て執行されます。このようなイランの司法機関の措置は、国民によって求められたものです。イランでは、人権に関する行動のトップにイスラムの原則が掲げられており、西側の国には、イランにおける人権状況に関して見解を述べる権利はないのです。