3年ぶりに国際クルーズ船が日本に入港
新型コロナウイルスの入国規制緩和を受け、1日水曜、外国の国際クルーズ船としては3年ぶりに静岡港に入港しました。
国土交通省は昨年11月15日、新型コロナウイルスの集団感染により約2年半前から停止していた国際クルーズ船の日本への受け入れを再開すると発表しました。欧米では既に再開しており、旅客を奪われかねない危機感が背景にあり、今回の措置により訪日観光客・インバウンドの増加にも期待が高まると見られています。
今回静岡港に入港したのは、ドイツ船社「フェニックス・ライゼン」のアマデア(約2万9000トン、全長約200メートル)で、乗客約500人、乗組員は約300人となっており、2月25日に米自治領サイパンを出港していました。
共同通信によりますと、今月は横浜、神戸、高知、鹿児島、那覇などでも寄港が見込まれています。国土交通省は、年内に212本が来航を予定しているとしています。
外国船による日本周遊クルーズは、大都市圏だけでなく地方にも大きな経済効果をもたらします。訪日外国人旅行者数は2021年に25万人(観光目的は7万人)と最も落ち込みましたが、2022年は380万人(観光目的は10月までで46万人)と水際対策の緩和によって増加傾向にあり、2030年に6000万人の観光客を呼び込む目標の達成に向けて政府は動き出しています。
なお、コロナ前の2019年には、日本への外国船の寄港は1932回で訪日客は215万人を記録し、旅行消費額は805億円に及んでいました。
2020年2月に発生した「ダイヤモンド・プリンセス」の集団感染により、日本で新型コロナが大きく取り沙汰されることとなりました。今回の外国クルーズ船の寄港再開は、長く続くコロナ禍というトンネルの出口になるのか。その動向に注目が集まっています。
一方、1日水曜時点での日本のコロナ感染者数は累計で3321万9038人、コロナ感染による死亡者数は合計7万2486人で、日本の累計感染者数は世界で6番目となっています。
なお、最近では1日あたりの感染者数、死者数とも減少しています。