京成電鉄 「スカイライナー」などに警備員配備、特急料金も最大50円値上げへ
京成電鉄が車内の警戒を強化するため、都内と成田空港を結ぶ「スカイライナー」などで警備員の配置を始め、これに伴い特急料金を最大50円引き上げました。
京成電鉄および、日本の報道各社によりますと、去年、電車内で乗客が切りつけられる事件が相次いだことを受けて、京成電鉄は車内の警戒を強化することになり、25日月曜から都内と成田空港を結ぶ「スカイライナー」などで警備員の配置を始めました。
警備員を配置するのは「スカイライナー」や「モーニングライナー」など都内と成田空港などを結ぶすべての有料特急です。初日の25日、都内に向かう「スカイライナー」では警備員が車両を巡回しながら警戒にあたっていました。
2021年には小田急線や京王線で刺傷事件や放火事件が相次ぐなど、鉄道各線の車内トラブルが社会問題化しています。
京成電鉄では利用客の安全を担保するため、これまでも駅員や乗務員の巡回強化やスカイライナーのすべての車両に防犯カメラの増設を進めるなど対策を講じてきました。
しかし、昨年の一連の事件を受け、対策強化として停車駅が少ない特急列車について警備員を常駐させ、一編成に一人乗車することを決めたということです。
また、これに合わせた警備コストの原資として特急料金を改定して最大50円値上げし、特急料金は、スカイライナーが京成上野・日暮里−空港第2ビル・成田空港で現行の1250円から1300円に、朝夕などの通勤時間帯に同車両を使ったモーニングライナーとイブニングライナーは、全区間で420円から450円に値上げします。
これについて、京成電鉄の田中亜夫鉄道本部長は「警備員を配置するとそれだけコストがかかるので、値上げはご理解をいただきたい。今まで以上に安心して利用してほしい」と話していました。
なお、警備員を車内に配置する対策は、首都圏の主な私鉄では京王電鉄や東急電鉄でも、一部の列車で導入されています。