知床の観光船沈没から2週間も複雑な海流で捜索難航、海難専門船が現場へ
(last modified Sat, 07 May 2022 06:56:41 GMT )
May 07, 2022 15:56 Asia/Tokyo
  • 知床の観光船沈没から2週間も複雑な海流で捜索難航
    知床の観光船沈没から2週間も複雑な海流で捜索難航

北海道の知床半島沖での観光船の沈没事故発生から2週間が経過する中、現場周辺の海域では範囲を広げて捜索が続けられています。

日本の報道各社によりますと、先月23日、知床半島の沖合で乗客・乗員26人を乗せた観光船「KAZU 1」が沈没した事故は乗客14人が死亡し、7日土曜で発生から2週間が経過しますが、今なお12人が行方不明のままとなっています。

現在も、第1管区海上保安本部や自衛隊などが現場周辺の海域では範囲を広げて捜索を続けていますが、複雑な海流の影響で捜索は難航しています。

海底に沈んだ船体の調査に向けて日本時間の同日午後には、海難事故を専門とする民間業者のサルベージ船が網走港に入港し、その後、現場海域に移動して同本部などと不明者の捜索と船体引き揚げに向けた準備を進める見通しです。

7日は水深およそ120メートルの海底に沈んだ船体の水中カメラによる調査も行われていますが、同日午前11時現在、手がかりは見つかっていません。

船体の調査に向けては、海上保安庁から依頼を受けた民間のサルベージ会社の船が、7日午後3時ごろに現場からおよそ80キロ離れた網走港に到着する予定で、今後、船に搭載した無人潜水機で調査を行うことにしています。

カズワンは現在、水深約120メートルの海底に沈んでいますが、海上保安庁の潜水士が潜れるのは60メートル程度が限度とされることから、民間船到着後は無人潜水機による調査を実施します。

これにより今月中旬にも、特別な設備で潜水深度の水圧に体を慣らして潜る「飽和潜水」という技術を用いて船内の捜索を始める予定だということです。

 


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