2月 02, 2023 21:20 Asia/Tokyo
  • サウジの死刑判決数
    サウジの死刑判決数

英ロンドンに拠点を置く人権団体「European Saudi Organisation for Human Rights」は、サウジアラビアが2022年に、それ以前の2年間の合計数を越える約147人が死刑に処されたことを明らかにしました。

サウジアラビアのムハンマド皇太子は、2017年に後継者の座に就いて以降、自国内で抑圧的かつ残忍な治世の見本のような行動を取り続けてきました。サウジ当局は死刑を、国内に恐怖を広めたり、サウード王家の分解を計画している人権活動家らに対する脅しのための、政治的道具として利用しています。

レバノンのアルマヤーディン・テレビによりますと、この人権団体は報告書において、サウジアラビアでムハンマド皇太子就任以降に死刑判決数が年ごとに約2倍増加しており、平均死刑執行数も82パーセント増加したことを明らかにしました。

報告書は続けて、2022年にサウジアラビアで処刑されたのは147人であり、2020年と2021年の過去2年間の死刑判決数合計の81件を上回ったとしました。147人のうち81人に対しては、2022年3月中にたった1日でまとめて刑が執行され、同国でも記録的な大量処刑となったことで、国際的な非難の的になりました。

公的な人権筋によると、サウジアラビアでの死刑執行数は、2020年は27人、2021年は67人となっています。

英ガーディアン紙によれば、サウジアラビアは先月15日にも、5年余り拘留していた著名なサウジ人の説教師・カルニ師(Awad bin Mohammed Al-Qarni)に対して死刑判決を下しています。同師のSMSアカウントに侵入したサウジ司法当局は、同師がサウジ政府によりテロ組織に指定された組織・ムスリム同胞団をこれらのアカウントを使って支援していたと主張していました。

しかし、サウジアラビアでの多数の処刑に対して西側諸国は沈黙を続けており、ヨーロッパやアメリカにとっては、サウジアラビアのばらまく金銭が人権よりもはるかに注目に値することが示されています。

 

 


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