10月 10, 2023 17:17 Asia/Tokyo

シオニスト政権イスラエルのガラント戦争大臣が、パレスチナ・ガザ地区を完全に封鎖するよう命令を発しました。

パレスチナ・イスラエル間では今月7日、新たな戦争が開始されました。戦いの口火を切ったのはパレスチナ・イスラム抵抗運動ハマスの戦士らであったものの、一部のシオニストは今回の件について、「イスラエルの犯罪や横暴な政策が、ハマスに開戦という決断をさせることになった」と考えています。

一方のハマス幹部らも今回の措置について、パレスチナ人捕虜やイスラム教徒にとっての聖なる場所であるアクサーモスクにイスラエルが行っている犯罪に対しての、合法的な防衛だったとしています。

ハマスの奇襲攻撃に驚かされ窮地に立ったイスラエル側は、ガザ地区に対する激しい攻撃を始めました。イスラエル軍の発表によれば、ガザ地区には1000トン以上の爆弾が投下されたということです。

ガザにあるパレスチナ保健省の発表によれば、シオニストによるガザへの攻撃でこれまでに、91人の子供と61人の女性を含む687人のパレスチナ人が殉教したほか、244人の子供と151人の女性を含む2900人以上が負傷しています。

さらにOCHA国連人道問題調整事務所は、この爆撃によりガザ地区の住民12万3,538人が住居から避難したと報告しています。

パレスチナの通信社「パレスチナ・ナウ」はこれらの攻撃について、「シオニスト政権は、ガザ住民の避難所や難民キャンプを意図的に狙い爆撃している」と伝えています。

このような中、ガラント・イスラエル戦争大臣はガザ地区の完全封鎖を命じたことを明らかにし、「この命令に基づき、ガザ地区への水や電力、燃料の供給・搬入が今後一切止められる」としました。

ガラント大臣のこの命令は、次に挙げるような複数の重要な点を含んでいます:

第1の点は、イスラエル政権側が、女性や子どもを含むパレスチナ民間人の大量虐殺により、奇襲によって喫したこれまでで最大となる敗北を、軍事面で取り戻そうとしていることです。しかしこのような行動自体が、イスラエル側にとってももう1つの敗北であり、窮地に立っている状態を示していることになります。

第2の点は、イスラエル側がガザ地区での民間人虐殺により、この歴史的大敗北で受けた痛手を癒そうとしていることです。しかしそれが癒されないであろうことははっきりしています。それは、イスラエルの軍事的威信が、ハマスの「アクサ―の嵐」作戦により、完全に失墜したからです。英紙ガーディアンは記事において、イスラエルの軍事拠点をパレスチナ抵抗勢力が攻めた今回の作戦に関して、「イスラエルがハマスの奇襲攻撃を受けたことは、今後数世紀にわたり情報戦での一大敗北として語り継がれるだろう」と報じています。

第3の点は、総面積がわずか365km²しかない小さなガザ地区が、これまで16年間にもわたり完全封鎖されており、今や世界最大の青空刑務所と化していることです。しかし、こうした自分たちに対し行われる犯罪をものともせず、この小さなガザ地区は今月7日にまたもや、非常に限られた手段のみでイスラエル政権に対し、史上最大の打撃を与えたのです。ガザ地区は、封鎖や虐殺を受けて降参することはなく、逆に現在および今後、シオニスト側へ新たな手痛い敗北を与えることにつなげるだろうと見られています。

最後となる第4の点は、7日以降のイスラエルの状況に関して懸念を表明している国々に、パレスチナ・ガザで女性や子どもを含む民間人が虐殺されている様が見えていないことです。もしくは、彼らはこの虐殺を目にしてはいるものの、自分たちの人権の定義の中に位置づけを与えないのです。人権擁護を主張してやまない西側の有力国が、パレスチナ人に対するシオニスト政権イスラエルの犯罪をしっかりと見て、犯罪者たる同政権に対し抑止的措置を講じていたなら、このような戦争が勃発することはなかったでしょう。

 


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