レバノン地方選であらわになったイスラエルプロパガンダの敗北
(last modified Mon, 26 May 2025 12:38:42 GMT )
May 26, 2025 21:38 Asia/Tokyo
  • レバノン地方選であらわになったイスラエルプロパガンダの敗北
    レバノン地方選であらわになったイスラエルプロパガンダの敗北

レバノン南部で24日に行われた地方選挙で、ヒズボッラーとその政党「アマル」の候補者らが勝利し、反ヒズボッラーのプロパガンダを繰り広げてきたイスラエルの思惑は外れました。

【ParsToday西アジア】今回行われたのは、レバノン南部各自治体の市長選・市議選で、ヒズボッラーとアマルによる「発展と忠誠」連合が擁立した統一候補が軒並み当選を果たしました。現時点で同連合は9つの自治体で勝利を確実にしています。

レバノンの専門家であるナーセル・ナーセロッディーン氏は、今回の選挙結果について「イスラエルによるプロパガンダがいまだに根強い中、ヒズボッラーが支持を失っていないことを証明した。今後の議会構成や内閣組閣にも影響を与えうる」と分析しました。

ナーセロッディーン氏はまた、選挙期間中に米国大使館などが反ヒズボッラーの政党・候補を公然と支援するなどしていたものの、結果は真逆のものに終わったとしました。

その要因として、ナーセロッディーン氏は「(昨年にイスラエルが起こした)通信機器爆破による連続テロ、ナスロッラー師暗殺などはレバノン市民の感情を逆なでした」「レバノン国民、特に南部の住民は米国を信用していない。米国はイスラエルによる犯罪行為を黙認しており、そのイスラエルはレバノンへの侵攻機会をうかがっていると思っている」と説明しました。

さらに、今回の選挙結果をもたらした別の要因として、シーア派とキリスト教徒らによる選挙協力を挙げ、「(2011年以降)シリアで過激派テロリストの活動が活発になった頃、ヒズボッラーはシリア国内のキリスト教徒住民が住む地区を防衛した。ヒズボッラーはレバノンでもキリスト教徒住民を保護した。こうしたことが、キリスト教徒らのヒズボッラー支持につながった」としました。

そして、選挙の投票日が2000年のイスラエル軍のレバノン撤退からちょうど25年の5月24日であったことに触れ、「ヒズボッラーによる抵抗があったからこそ、レバノンが解放された」とし、そうした人々の記憶がヒズボッラーへの支持につながっているとしました。

 


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