米NY州がトランプ親子を提訴、「これは金融詐欺」

米ニューヨーク州が、金融詐欺を理由にドナルド・トランプ前大統領とその子弟ら3人を提訴しました

フランス通信によりますと、米ニューヨーク州のレティシア・ジェームズ司法長官は21日水曜、長年にわたり金融業者や保険会社を欺き、税金優遇のために資産価値を不正に増減させていたとして、トランプ前大統領とその子ども3人を提訴しました。

ジェームズ長官は、「トランプ氏が子どもたちや一家の経営する企業トランプ・オーガニゼーション幹部の協力を得て、条件の良い融資や保険契約を得るために不動産の価値を過大評価した一方、納税額を減らすために税務当局には過少申告していた」と主張しています。

さらに、誤解を招く資産価値の評価が２００例以上見つかったほか、価値を「著しく不正に膨らませた」資産が２３件あったと指摘しました。

これらの資産には、フロリダの邸宅「マールアラーゴ」やマンハッタンのトランプタワーなど、著名な不動産も含まれていたということです。

また裁判所に対し、トランプ氏に少なくとも2億5000万ドル（約360億円）の罰金を科すよう求めた他、トランプ家が同州で事業を営むことを禁じ、長男ドナルド・ジュニア氏と長女イヴァンカ氏、次男エリック氏による同州での不動産購入を5年間禁止するよう求めました。

なお、ニューヨーク州裁判所に提出された訴状には、トランプ氏と前出の3人の子女のほか、トランプ氏の一族が経営する「トランプ・オーガニゼーション」、同社の元最高財務責任者アレン・ワイセルバーグ氏が被告に名を連ねています。

州司法長官には刑事告訴の権限がないものの、ジェームズ氏は3年間の調査結果を基に、犯罪行為の疑いを米司法省に告発したと説明しています。

トランプ氏はこのほかにも、一連の不正疑惑をめぐる捜査や民事調査、議会調査の対象となっています。

今回の件についてトランプ氏は、自身が立ち上げたソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、ジェームズ氏が起こした訴訟は「新たな魔女狩り」だと反論しました。

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