IATA予想、「世界航空会社は23年に4年ぶり黒字化」

IATA国際航空運送協会が、世界の航空会社全体が2023年に4年ぶりに黒字に転じる、との予測を示しました。

ロイター通信が6日火曜、報じたところによりますと、現在世界の航空業界は新型コロナウイルスのパンデミック（世界的大流行）の規制から回復しつつあります。

こうした中、IATAは２０２３年に世界の航空会社全体の純損益が４７億ドルの黒字となり、１９年以来、４年ぶりの黒字化を予想するとともに、２３年の航空利用者が４０億人を上回る、と予測しています。

また、２２年の純損失見通しは、従来予想の９７億ドルから６９億ドルに縮小しました。

ＩＡＴＡのウォルシュ事務局長は６日、２３年の黒字化予想について「政府のパンデミック規制がもたらした財政と経済的なダメージの規模を考えれば、これは大きな成果だ」と述べています。

しかし、その一方で規制や高コスト、一貫性のない政策、空港との長期の論争が再び起きていることを背景に、多くの航空会社が来年も苦境に立たされると警告しました。

ウォルシュ氏は「確かに回復し、勢いは改善し、２３年も改善が続くと期待している」としながらも、「われわれの運営によるマージンは非常に小さい。特に空港使用料の大幅な値上げは容認できない」とコメントしています。

この点については、航空運賃と空港使用料の上昇を巡り、空港との摩擦が起きている事態も報告されています。

世界の航空会社はコロナ大流行の影響で２０年、２１年にそれぞれ数百億ドルもの赤字を出し、航空利用は部分的に回復し、一部の空港は対応に苦慮してきました。

ちなみに、新型コロナウイルス禍で苦しんだ日本の航空大手2社・ANAホールディングス（HD）と日本航空（JAL）も業績が回復しており、両社の2022年4～9月期決算は中間決算として3年ぶりに本業のもうけを示す利益ベースで黒字転換しています。

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