3月 29, 2023 16:13 Asia/Tokyo
  • 新型コロナウイルスワクチン
    新型コロナウイルスワクチン

WHO世界保健機関が、新型コロナウイルスワクチンの接種指針を見直し、健康な成人らへの追加接種(ブースター接種)について、有益性が限定的だとして2回目以降の接種を「推奨しない」としました。

フランス通信によりますと、WHOの予防接種に関するSAGE戦略諮問委員会は28日水曜、今回の新指針について、新型コロナの変異株「オミクロン株」が主流となったことの影響に加え、感染とワクチン接種によって獲得された集団免疫を考慮したと説明しています。

SAGEはまた、ワクチン接種対象者を重症化率と致死率に基づき三つのグループに分類し、最優先すべき高齢者、糖尿病などの基礎疾患がある人、免疫不全の人、妊婦、医療従事者にのみ定期接種を推奨するとしました。

さらに、優先度が中程度のグループは「60歳未満の健康な成人、基礎疾患のある子ども」で、追加接種は1回までを推奨するとした一方で、2回目以降の追加接種については「害はないが公衆衛生上の有益性はごくわずかだ」として、「推奨しない」としています。

加えて、優先度が最も低い健康な子どもや若者については、「初回接種・追加接種ともに安全かつ有効だが、重症化しにくい点を考慮すると、公衆衛生政策の優先度や費用対効果などに基づく各国の判断に委ねる」としています。

新型コロナウイルス感染症は、2019年12月に初めて中国・武漢で報告された病因不明の肺炎から検出され、2020年3月11日にWHOはこのウイルスの世界的大流行を宣言しました。
なお、世界におけるコロナ感染状況をリアルタイムで提示するサイト・ワールドメーターによりますと、29日水曜時点での世界のコロナ感染者の累計数は6億8348万3603人、コロナ感染による死者は合計682万8185人となっています。
もっとも、最近では世界全体の傾向として感染状況も収まりつつあり、WHOは今月17日、「新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の脅威は今年中にインフルエンザ並みに落ち着く可能性がある」との見解を示しています。
 

 


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