6月 05, 2023 20:25 Asia/Tokyo

地球温暖化対策を考える科学者らは、カカオ外皮を無酸素加熱して炭素分を分離し、温室効果ガスを吸収できる「バイオ炭(Biochar)」を作り出しています。

ドイツ・ハンブルクの港から程近い赤レンガでできた工場では、バイオ炭という名の、地球温暖化に対処できる優れた特性を持った黒色の粉が生産されています。

フランス通信によりますと、カカオ外皮を無酸素加熱処理することによって得られるこのバイオ炭は、何世紀分もの温室効果ガスを吸収することができるということです。

バイオ炭は、現在のコロンビアで発達した古代文明でも肥料として使用されており、20世紀にアマゾン流域で肥沃な土壌の「黒色土(チェルノーゼム)」を研究していた科学者により、その存在が広く知られるようになりました。

しかし、バイオ炭には欠点もあります。たとえば、バイオ炭はどの土壌にも受け入れられるわけではなく、高い効果を発揮するのは熱帯地域で使用された場合です。また、原材料の入手も場所が限定されるほか、生産コストが高く、1トンあたり約1000ユーロかかるため、農業で使用するには高価すぎます。

このためバイオ炭は、建物の建設時に環境への負荷が低い「グリーン・コンクリート」としての使用が推奨されています。

 


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