対北朝鮮制裁への中国の支持
(last modified Fri, 25 Nov 2016 10:19:59 GMT )
11月 25, 2016 19:19 Asia/Tokyo
  • 対北朝鮮制裁への中国の支持

中国が、北朝鮮に対する国連安保理の追加制裁を支持しました。                                       

ガッファーリー解説員

中国外務省の華春瑩報道官は、24日木曜、「中国は北朝鮮に対する追加制裁の行使を目的とした安保理決議を支持する」と表明しました。さらに、「地域の安定や朝鮮半島の安定を危険にさらすような核実験に反対する」としました。

中国が対北朝鮮制裁の行使に反対しないのは今回が初めてではなく、この2年、少なくとも二度、安保理の北朝鮮制裁を支持しています。こうした中、中国はアメリカとその同盟国の北朝鮮に対する攻撃的見方を否定し、双方の制裁を求め、一方的な制裁は他方の傲慢な態度につながるとしています。

中国は2003年に北朝鮮の核問題を解決するため、6カ国協議の提唱者として、また安保理常任理事国として、安保理の政策への同調を示そうとしています。同時に中国は、朝鮮半島の核廃絶を追求しており、このためには、各国が更なる責任を受け入れ、この地域を、10年近く継続する危機から救い出すため冷静さを保つことが必要です。

しかしながら中国は今後4年、あるいは8年、アメリカのトランプ次期大統領と協力していく、ということを忘れてはなりません。中国とアメリカは、地域、世界の重要かつ大きな領域で、互いに協力を行うことを余儀なくされるでしょう。北朝鮮の核問題は、こうした領域の一つに過ぎません。

こうした中、中国はアメリカの民主党、共和党、どちらの大統領とも協力の経験があります。中国は朝鮮半島の問題における協力においてトランプ氏を試そうとしています。

中国は、安保理の対北朝鮮制裁の行使への支持を表明しながら、日本と韓国の軍事情報の交換に関する協定の署名に反発しました。なぜならこの協定は、中国の指導部から見れば、朝鮮半島の敵対関係を拡大することになるからです。

中国の関係者は、日米韓の情報交換は、地域諸国の衝突を目的とした冷戦時代の思想の復活を意味するとしています。

中国は、日本と韓国はこうした措置により、朝鮮半島の緊迫した状況に注目していないと考えており、そのために北朝鮮への一方的な制裁を主張するつもりはありません。特に日韓は北朝鮮の核など軍事情報の交換を取り決めており、これもまた中国の利益にならないのです。