スーパーチューズデー、クリントン氏とトランプ氏の勝利
アメリカ大統領選挙の候補者選びで、1日火曜夜、10を超える州の予備選挙などが一斉に行われました。このスーパーチューズデーの結果、共和党ではトランプ氏が、民主党はクリントン氏がリードしています。
モスタファヴィー解説員
1日のスーパーチューズデーで、民主党は、アーカンソー、アラバマ、コロラド、ジョージア、マサチューセッツ、ミネソタ、オクラホマ、テネシー、テキサス、バージニア、バーモントの11の州とサモアで予備選挙などが行われました。共和党も、これらの州とアラスカなどの2州で実施されました。
この選挙の結果、民主党は、7つの州とサモアでクリントン氏が勝利し、サンダース氏(コロラド、ミネソタ、オクラホマ、バーモントで勝利)をリードしました。一方の共和党も、トランプ氏が、7つの州(アラバマ、アーカンソー、ジョージア、マサチューセッツ、テネシー、バーモント、バージニア)で勝利し、ライバルのクルーズ氏は、オクラホマ、テキサス、ミネソタで勝利しました。こうした中、共和党の党員集会のみが行わたアラスカとワイオミングでは、開票作業が続けられており、これまでのところ、クルーズ氏とトランプ氏が接戦を繰り広げているということです。
アイオワ、ニューハンプシャー、ネバダ、サウスカロライナで、これまで勝利を収めてきたトランプ氏とクリントン氏は、スーパーチューズデーで多くの票を獲得し、大統領選挙に向けた足場を固め、残りの35の州での勝利を目指しています。
これらに勝利すれば、11月8日の大統領選挙で争う候補者となるのです。
スーパーチューズデーの後、クリントン氏とトランプ氏は、互いをライバルと見なすような発言を行っています。
トランプ氏は、騒動を起こす強硬な発言にによって共和党内に亀裂を生じさせている中で、1日の予備選挙などで勝利しました。29日月曜、ネブラスカ州の共和党のベン・サス議員は、「トランプ氏を支持しない」と語りました。同議員は、現在の状況にうんざりしており、トランプ氏が予備選挙で勝利した場合には、第3の選択肢を探すだろうとしています。共和党のポール・ライアン議員も、29日、白人の人種差別団体を黙認しているとしてトランプ氏を批判しました。同議員は、「共和党の候補になりたければ、逃げたり適当にあしらったりしてはならず、偏った考え方につながる思想やグループを拒否すべきだ」としています。
トランプ氏は、28日日曜、CNNのインタビューで、クークラックスクランを非難しませんでした。このような態度は、一部の運動家の批判を浴びています。
また、テキサス州のジョン・コルニン共和党上院議員は、トランプ氏の勝利により、共和党は二分するだろうとし、「トランプ氏のような人物への支持は、共和党の信用や影響力を損なうものになる」と語りました。
いずれにせよ、これまでの時点で、トランプ氏は、今年のアメリカ大統領選挙の候補者の中で、最もお騒がせな人物となっています。