G20サミットの開催
G20・20カ国・地域のサミットが、厳戒態勢の中、今月7日と8日にドイツ・ハンブルクで行われます。
ハンブルクのサミットの主催者は、警戒態勢の強化の理由を、テロと抗議集会の開催に対する懸念によるものだとしました。
このサミットに参加する首脳にとって、保安上の危険や抗議集会は主要な懸念事項とはみなされていません。むしろ、内部の対立や分裂が、主要な懸念とみなされています。
G20は、世界の主要な経済国で構成されており、1999年に結成され、2008年から、定期的に首脳会合が開催されています。G20結成の目的は、様々な、政治、経済、安全保障上の問題に関して、主要な経済国の間に統一を生み出すことです。こうした中、この数年の情勢変化は、各国間の調整という主な目的がこれまでに達成されていないということを示しています。G20内部の政治的・経済的な競争は、あらゆる合意の形成を困難にしています。この対立は今年も、G20サミットの開催に際して、高まりを見せています。
アメリカ、イギリス、サウジアラビア、トルコなどの一部の国のナショナリズム的傾向の現れは、緊張を高めています。こうした中で、トランプ氏のアメリカ大統領就任は、その保護主義思想や好戦的な見解により、これまで以上に問題を拡大しています。アメリカはG20最大の経済大国、軍事大国とみなされています。このため、アメリカが経済と安全保障の分野で進める政策は、ほかのG20の加盟国のみならず、世界全体に影響を及ぼします。まさにこの問題により、フランスのマクロン大統領、ドイツのメルケル首相、EUの高官とトランプ大統領などの、G20の主要加盟国の関係者間の言葉による緊張が、この数ヶ月で高まっています。
ドイツのメルケル首相は、少し前に、ベルリンで行われたドイツとインドの通商協議で、次のように語りました。
「世界中で、産業における保護主義的な傾向が確認されているが、国際的な価値観の絡み合いは、商業における公正な状況を整えるのが必要なほど多いと考えている」
一部の国の政府関係者は、世界経済における現在の混乱した状況と、保護主義政策の推進は、世界を危険な競争へと導き、G20や国際的な貿易機関による問題解決の可能性を失わせることになると警告を発しています。シティバンク銀行の経済専門家も、次のように記しています。
「もしトランプ大統領が、保護主義政策を追求するのであれば、おそらく、経済戦争が勃発する要因となり、すぐに経済停滞が発生することになる」
くり返し警告が発せられているのにもかかわらず、アメリカ政府は、アメリカファーストというスローガンにより、各国間の調整を国内生産の強化に貢献させようとしています。トランプ政権はこのような目的を果たすため、ほかのG20加盟国すべてが維持しようとしている、気候変動に関するパリ協定から離脱すると表明しています。
特にテロ対策に関する、安全保障上の脅威への対策をめぐる対立も、G20における問題となっています。アメリカの現政権は、より明白な形で、アメリカのやり方に沿った形で国際社会にテロ対策を取らせようとしています。一方、ロシアや中国は、一部のヨーロッパ諸国と共に、この問題に関して異なる道を進んでおり、ハンブルグのG20サミットで合意に至るのは、困難となるでしょう。