北朝鮮労働党委員長による軍へのミサイル発射態勢の指示
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北朝鮮軍
朝鮮半島の危機が続く中、北朝鮮のキムジョンウン労働党委員長は、軍に対し、あらゆるミサイル攻撃に備えるよう指示しました。 キムジョンウン委員長は、軍の司令官との会合で、グアム島周辺への攻撃計画について報告を受け、「アメリカは、北朝鮮との衝突を避けるため、正しい行動を選ぶべきだ」と強調しました。
グアム島には、アメリカの海軍と空軍の2つの基地が建設されています。グアムは北朝鮮からおよそ3500キロ離れており、北朝鮮が弾道ミサイルの標的にグアム周辺を選んだことは、幾つかの点から重要な問題です。まず、北朝鮮は、このような精度の高いミサイルを発射する能力を得ているということです。第二に、北朝鮮は、地域で最も離れた場所にあるアメリカの基地を直接、標的にできるということ、第三に、国際社会を朝鮮半島危機に注目させるべく、直接、アメリカを威嚇していることです。さらに四つ目は、北朝鮮がグアム周辺への攻撃を提起した目的は、トランプ大統領の朝鮮半島に対する政策に疑問を呈することにある、ということです。アメリカ国内や地域、世界におけるトランプ大統領への大規模な批判は、北朝鮮のこのような政策が成功していることを示しています。
アメリカ・ヘリテージ財団アジア研究センターのブルース・クリンガー上級研究員は、次のように語っています。
「トランプ大統領の発言は有益なものではない。彼が北朝鮮に対して用いている言葉は、アメリカに対する国際的な支持を集めようとするもので、これは正しくない。トランプ大統領は通常の声明をはるかに超えた脅迫を行っている」
トランプ大統領が、アメリカの北朝鮮に対する立場への国際的な支持を取り付けようとして行っている努力が失敗に終わっているだけでなく、NATO北大西洋条約機構でさえ、アメリカによる北朝鮮への攻撃を支持しない考えを示しています。アメリカの同盟国である韓国も、トランプ大統領の北朝鮮に対する脅迫的な発言の結果について警告しています。トランプ大統領のこのような行動は、北朝鮮との対話の扉を閉ざすだけでしょう。
アメリカの核不拡散分野の著名な専門家であるジェフリー・. ルイス氏は次のように語っています。
「トランプ大統領の脅迫により、北朝鮮の発展に注目すると、この国の非核化に向けた協議のチャンスは失われてしまった。いまや北朝鮮を、核弾頭搭載可能な大陸間弾道ミサイルの保有国として認めなければならないのが現実だ」
これは、トランプ大統領が北朝鮮に対して描いたレッドラインが超えられ、北朝鮮による大陸間弾道ミサイルの獲得が実現したこと、アメリカが敗北を喫したことを示しています。北朝鮮は、アメリカに対する抑止力の強化を続けることで、アメリカの脅迫によって立場を後退させるつもりはないこと、それどころか、力には力で応じるという理論によって、アメリカに自分たちの核・ミサイル計画を受け入れさせようとしているのです。