ドイツ赤十字社が、ロヒンギャ族難民の惨状について警告
10月 11, 2017 20:11 Asia/Tokyo
ドイツ赤十字社の専門家アンデルス・クスク氏が、ミャンマーとバングラデシュにおけるロヒンギャ族のイスラム教徒の難民の惨状について警告しました。
ドイツの新聞ターゲス・シュピーゲルによりますと、クスク氏はミャンマーとバングラデシュへの訪問から帰国した際、「これらの地域のイスラム教徒は劣悪な状況に置かれており、バングラデシュのキャンプにいる難民らは屋根なしの稲田に滞在している」と語っています。
また、「過去数十年間で最大規模の移動となっているバングラデシュでのロヒンギャ族のイスラム教徒の難民の存在によりバングラデシュは大問題を抱えることになるだろう」と述べました。
ミャンマー西部ラカイン州では、今年の8月25日からロヒンギャ族のイスラム教徒に対する政府軍の弾圧攻撃が開始されており、これにより現在までにイスラム教徒6000人以上が死亡、8000人が負傷しています。
ミャンマーにおけるロヒンギャ族のイスラム教徒の殺害に関して、地域・世界規模での警告がなされている中、情報筋によればこの地域で今なおイスラム教徒の殺害が続いており、バングラデシュに避難するイスラム教徒はさらに増加しているということです。
ラカイン州では、2012年からミャンマーの政府軍及び過激派仏教徒がイスラム教徒を攻撃しています。
ミャンマーに居住する100万人のロヒンギャ族のイスラム教徒は、政府から市民権を与えられないまま放置されています。