アメリカの高校での銃乱射事件の再発
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アメリカの高校で銃の乱射事件
アメリカの高校で、再び、銃の乱射事件が発生しました。
高校という、生徒たちの安全を確保すべき場所で、銃の乱射事件が起こりました。これにより、アメリカの学校は、最も危険な公共の場所となっています。
フロリダ州パークランドのマージョリー・ストーンマン・ダグラス高校で起こった銃乱射事件により、20人が死亡しました。これは、過去6年に学校で起こった銃乱射事件の中で最も犠牲者の数が多くなっており、アメリカの現代史の中で、最悪だった10の事件のうちのひとつとなっています。こうした中、こうした事件はアメリカ全土で起きています。

2018年に入ってから45日間で、アメリカの学校では12件の銃乱射事件が起きています。つまり、90時間に一度、起きている計算になります。また、2013年から現在まで、アメリカの学校で起きた銃乱射事件は290件にのぼります。これは、アメリカの学校という場所が、どれほど危険であるかを物語っています。
こうした中、アメリカの公共の場所における銃の乱射事件は、学校だけに限られません。アメリカの銃規制の強化に強く反対するトランプ大統領は、シカゴなどの都市でアメリカ人が殺害される可能性は、戦災地のイラク・バグダッドで市民が殺害される可能性よりも高いとしています。

こうした中、これまでの経験は、今回のような恐ろしい事件が起こるたびに、アメリカ人の銃の購入が増えることを示しています。統計によれば、2016年、アメリカでの銃の売却数は過去最高となり、1100万丁を超えました。
アメリカにおける銃乱射事件の再発で注目すべきなのは、アメリカの関係者や機関のいずれも、こうした死亡事件を終わらせようとする強い意志を有していないことです。アメリカでは、銃の発砲により、年間2万3000人以上が命を落としており、この数字は、アメリカの10年に及ぶイラク戦争でのアメリカ兵の死者の数の5倍となっています。
アメリカ当局は、このような恐ろしい事件が起こるたびに、亡くなった犠牲者の遺族に哀悼の意を示しますが、他の家族の安全を高めるために措置を講じようとはしません。高校、大学、映画館、コンサート会場、ひいては警備の厳しい軍の関連施設における殺害は、アメリカの人々にとって、まるで避けられない運命となっているかのようです。
アメリカ・フロリダ州ブロワード郡のロバート・ランシー教育長は、次のように語っています。
「今回起こった悲劇は、言葉では言い表せない。このような事件は、ここでも、また他のいずれの場所でも起こるはずのないものだ。我々はこうした事件の再発を防止するための道を見つけなければならない」