世界で小麦の価格が急上昇

世界銀行の報告によりますと、世界市場に対する現在のインフレの打撃において、小麦の値上がりが他のどの製品よりも急高騰し突出しています。

イルナー通信によりますと、世界銀行の最新報告では、ウクライナ戦争が製品市場に大きなショックを及ぼしており、国際貿易や生産、消費のモデルを大きく変容させ、これに伴い２０２４年末まで物価は高止まりとなると見られています。

小麦の状況に関する世界銀行の報告では、小麦の価格は４０%以上上昇し、今年中に過去最高価格に達すると予想されています。

ロシアとウクライナは近年、世界の小麦輸出全体のおよそ４分の１を占めていました。

現在、ウクライナの小麦輸出の９０％に関わる、黒海に面した同国の全港湾が閉鎖されていることから、ウクライナ産小麦の輸出は停止されています。

こうした中、国連関係者は４日水曜、ウクライナでの軍事衝突により同国における穀物数百万トンの処遇がはっきりせず放置されていることを明らかにしました。

WFP国連世界食糧計画ドイツ担当のマルティン・フリック局長は「現在すでに、複数の港湾や船舶内で、およそ４５０万トンの小麦が放置されており、これらが使用される可能性はない｣と述べています。

また、「世界は現在、ウクライナ産の食品を必要としており、同国からの貨物輸入は世界の食糧危機の打開のために極めて急務だ」としました。

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