1月 27, 2019 05:30 Asia/Tokyo
  • イランのイスラム革命
    イランのイスラム革命

イスラム革命は、40年目にさしかかろうとしています。今から40年前、イランの人々は意志を持って、パフラヴィー朝を打倒し、イランの新たな歴史のページを開きました。

この革命は、イスラムと人類の崇高な理想に基づいて始まり、宗教的な、まとまった動機により、勝利に至りましたが、これまで、数々の難しい脅迫や陰謀に直面してきました。イスラム共和制による独立した、自由な社会の構築、専制主義に対する否定、宗教的体制の実現は、国内外の敵にとって耐え難いものでした。このため、イランと敵の対立は、怨恨によるものなのです。

しかし、敵の妨害や陰謀をよそに、イランのイスラム革命は、創始者のホメイニー師によるはじめの10年間と、その後のイスラム革命最高指導者のハーメネイー師の導きにより、大きな台風をやり過ごし、圧力や制限に対する力強い抵抗によって、日々、成熟しているのです。

イスラム革命の40年間の歩みは、イスラム共和制の力強い発展の水準が常に上昇していることを物語っており、明るい未来の良い兆しを示しています。

イランイスラム共和国の国旗

 

革命評論家で、歴史家のクレーン・ブリントンは、革命に関する著作の中で、革命とは、ある日突然生じ、ある日消え去っていくものだとしています。また、フランス、イギリス、アメリカ、ロシアにおける4つの革命は、共通する側面を有していた、としています。

ブリントンによれば、どの革命においても、革命側が勝利した後、喜びと希望の時代が始まり、それは革命の前の時代よりもすばらしいものだということです。彼はこの時代を革命の蜜月と呼んでいます。前の体制は崩壊し、新たな体制がそれに代わることになります。

しかし、この蜜月の期間は、すぐに終わり、中道的な体制、あるいは過激な体制が政権を握り、革命内部での衝突や矛盾の中で、革命が終わる下地が作られます。この意味では、革命はいわば社会の過激化であり、単なる非通常の状態です。そのため、速やかに通常の状態を取り戻さなければならないのです。

歴史家のクレーン・ブリントン

 

イランのイスラム革命も、このような運命をたどることになっているのか、もしそうでなければ、イスラム革命が存続する理由とはなんでしょうか。このことは多くの人が知りたいと思っている事柄です。

確実に、世界の4つの重要な革命は、いずれも、その社会を変え、その周囲の状況にも影響を及ぼしました、しかし、多くの専門家は、イランのイスラム革命は、その勃発においても、その永続性と影響の面でも、ほかには存在しない革命であり、日ごとにその影響力を増していると考えています。

イスラム革命は、イランの国境を超え、世界各地において流れを生み出し、権利と公正を求める人々の心を満たすほどの影響を示しました。また、人々による運動や目覚めの下地を作り出しています。

ホメイニー師

 

イスラム革命創始者のホメイニー師はこの重要な点に注目し、遺言状の中で次のように記しました。

「イランのイスラム革命がほかのどの革命とも別のものであることに疑いを持つべきではない。その出現においても、闘争のあり方においても、その動機においても、異なっている」

 

イスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、イスラム革命が長く続いている最も重要な理由は、革命の真理の声によるものだとして、次のように語りました。

「革命の言葉は、真理の言葉だ。これは、神の性質を持ち、健全な土地で育つ、清らかな木にたとえられる。その根は力強く、そしてその枝や葉は上に伸び、常に、季節ごとに実をつける。つまり、一度で終わりということではない。世界で行われている、革命やクーデターといった多くの運動は、体制を変えるが、1回で終わってしまい、短期間で運動以前の、しばしばそれより悪い状況に戻ってしまう。しかし、真理の言葉とは、このようなものではなく、永続的なものだ」

ハーメネイー師

 

イスラム革命は、精神的、あるいは動的な運動として宗教が有用だというイメージを示し、個人的な生活や政治、社会を導くものとしての、宗教的な信仰や教えの役割を示すことができました。外国支配をしりぞけるための精神的な旗印としての宗教の力を、人類に示し、宗教信仰や理想を求める基準により、宗教を、政治的な現象、文化的な要素としています。

この重要な事柄は、統治を担うイスラム法学者、最高指導者の存在と力強さにより、体制の永続性を高めています。イスラム法学者による統治の理念は、イスラム体制のアイデンティティを示し、逸脱などを免れることを保障するものです。ホメイニー師の聡明な指導と、ハーメネイー師の最高指導者としての位置づけは、イスラム革命の存続における、イスラム法学者の統治理念の役割と地位を示すものです。

ホメイニー師とハーメネイー師

 

ホメイニー師以後、25年間以上に渡り、ハーメネイー師は、建設的な戦略と措置により、イスラム体制が完成に至る道を切り開いてきました。ハーメネイー師は政治と安全保障の分野で国を高め、外国の支配を防ぐための抵抗経済とイランの防衛の基盤を強化し、革命を生み出した価値観に注目し、真剣に対応し、イスラム革命の歴史において、ホメイニー師の後継者であることを示しました。また、障害を乗り越え、陰謀を失敗させ、イスラム革命の歴史に新たな成果を加え、敵の妄想を消し去ったのです。

人間の宗教的な本質との調和は、イスラム革命の永続性の要因のひとつです。ハーメネイー師は、次のように述べています。

「数百万人の心があるひとつのことに向かうのは、通常のことではない。誰かが本質に沿って言葉を発し、神について語るとき、彼らの本質はその人に注目する。コーラン第8章アルアンファール章、戦利品、第63節には次のようにある。『神は、敬虔な人間の心の間を結び付ける』人々の心をひとつの方向に結び付けるのは、神の力であり、その結果はこのようなものだ。2月11日、バフマン月22日の革命記念日、街頭に出る人々の数は、例年よりも多く、減少したり、色あせたりしていないどころか、より強力になっている。自然界に存在し、時代の経過と共に、社会的な波を消すようなものとは異なり、人間の本質に基づいて形成された真理は、時の経過により、消えるどころか、日々際立っていく」

 

革命の精神的、本質的な側面により、多くの人々がこれに参加し、世界の人々を驚かせました。彼らのいずれも、革命に関する認識により、この参加について見解を述べています。たとえば、フランスの著名な思想家、ミシェル・フーコーは興味深い文章を残しています。

「集団的な意志はこれまで見える形のものではなかった、個人的には、集団的な意志は、神や魂などのように、目に見えないものだと考えていた。しかし、我々はテヘランで、というよりもイラン全体で、国民の集団的な意志に出会った。われわれの理論ではこの集団の意志は常に総体的なものだが、イランでは、明らかに目に見える確固としたものとして存在した」

実際、イランのイスラム革命は、思想的、文化的な革命として、世界的な形で、イスラム体制を唯一の宗教民主主義の実質的な経験としています。民主的であることは、イスラムの本質の一部であり、イスラムから外れたものではないということは、注目すべきでしょう。イスラムは人々、そして人々を導くために神によって下されたものであり、常に人々の救済を考慮しています。イスラムは法の施行と国土の防衛の中で、人々の参加を第1の原則としています。

この特性は、イスラム革命における人々の固い団結を生み、その結果、人々の疲れを知らない歩みと、革命の場における参加につながっています。そして、何よりも、宗教やイスラムに生きる世界中の人が、革命によって生まれたイスラム体制に関心を持ち、日々この革命の躍動性を、地域レベル、そして世界レベルで新たにしているのです。

 

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