福島第1原発の処理水、海洋放出にまつわる誤情報が拡散
9月 07, 2023 21:23 Asia/Tokyo
東日本大震災で被災したTEPCO東京電力福島第1原子力発電所の処理水の海洋放出をめぐり、誤情報や不正確な情報、さらにはデマの波が広がっています。
フランス通信が6日水曜、報じたところによりますと、その一部は、中国国営メディアによって配信されているとされ、一部には、怪獣「ゴジラ」が海に出現するというAI生成画像を含む報道もあったということです。
処理水が海に放出されれば、57日以内に太平洋の大部分が汚染されるとする主張は、中国系SNSのティックトックや微博(ウェイボー)、さらにフェイスブックなどでグラフィック付きで拡散しました。
この投稿は中国と韓国からのものが主ですが、日本国内でも拡散しています。微博ではこのグラフィックに関連したハッシュタグの閲覧数が7億回を記録し、他のSNSでも拡散しました。
さらにこのグラフィックはCCTV中国中央テレビやCGTN中国国際電視台といった中国国営メディアでも使用されています。
しかし、これは2011年の福島第1原発での事故後にセシウム137の海洋拡散をシミュレーションしたもので、出どころは翌12年に発表された論文でした。
先月始まった処理水の海洋放出は、国連のIAEA国際原子力機関や国際的な専門家らによって安全と宣言されているにもかかわらず、中国は日本産水産物の輸入を全面禁止しました。
日本政府は、在北京日本大使館にれんがが投げ込まれるなど、中国国内の日本人や日本企業への嫌がらせが急増しているとして懸念しています。
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