チョン・ドゥファン韓国元大統領が死去
11月 23, 2021 15:35 Asia/Tokyo
韓国で1980年にクーデターで実権を握りおよそ7年半にわたって経済開発を背景にした強権的な開発独裁型の政治を行ったチョン・ドゥファン(全斗煥)元大統領が、自宅で死去しました。90歳でした。
NHKによりますと、側近が記者団に明らかにしたところでは、チョン元大統領は現地時間の23日火曜午前9時前、ソウル市内の自宅で倒れているのを家族が見つけ、その後、死亡が確認されたということです。
チョン・ドゥファン元大統領は1979年に当時のパク・チョンヒ(朴正煕)大統領が暗殺されて国内が混乱する中、クーデターで実権を握り翌年、大統領に就任しました。
この間、南西部では民主化を求める学生らを軍が武力で弾圧したいわゆる「光州事件」が起きました。
チョン元大統領はおよそ7年半にわたって開発独裁型の強権政治を行い、経済成長を背景にして1988年のソウルオリンピックの誘致に成功したほか、外交では1984年に韓国の大統領として初めて日本を公式訪問し、昭和天皇と会見しています。
しかし退任後はクーデターや「光州事件」をめぐって厳しい批判にさらされ、1995年に逮捕されて裁判で無期懲役が確定し、恩赦で釈放されたあとは政治の表舞台から遠ざかっていました。
韓国では、チョン元大統領が率いたクーデターに加わり政権を引き継いだノ・テウ(盧泰愚)元大統領も先月、死去しています。
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