視点
相互関係の拡大を強調したイラン・中国両首脳
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習近平・中国国家主席とイランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師
ライースィー・イラン大統領と習近平・中国国家主席が、1時間にわたる電話会談で地域・国際情勢を検討するとともに、両国間協力の一層の強化を強調しました。
ライースィー大統領は29日金曜、昨年8月の第13期政権発足以来2回目となる習国家主席との会談を行い、イランの確実・原則的な政策として「1つの中国」政策への支持を挙げ、「諸国に対するアメリカの内政干渉は現在、世界の平和や安全保障にとっての脅威となっている」と述べています。
また、国際情勢の動向には関係なく中国との全面的な関係拡大をはかる、というイランの決意を強調するとともに、「冷戦のパターンの繰り返しを狙うアメリカの工作はすべて、同国の脆弱化や凋落を示すものだ」としています。
そして、イランとして海上・エネルギー輸送の安全保障を重視していることを強調しました。
一方、習国家主席も中国として対イラン関係の戦略的な重要性や、特に経済通商、インフラ、新エネルギーの分野をはじめとした、両国の安全保障および戦略上重要な協力の拡大・強化を重視していることを強調し、「両国の25ヵ年包括的協力文書の実施は、この方向性における大きな前進であり、これに基づいて経済分野を含む戦略的・全面的な対イラン関係拡大に必要な指示を出していく」と語っています。
近年、イランと中国の関係は目覚しく増大する傾向を見せており、特にアメリカの覇権主義的な政策への対抗という面での両国の共通した立場、さらには25ヵ年包括的協力文書への調印は両国関係の転換点だといえます。
これに関して、ライースィー大統領と習国家主席は協力拡大のイニシアチブ提起および、過去1年間における両国の貿易額の飛躍的な増大や関係拡大のプロセスを喜ばしいものだとし、両国間の25ヵ年包括的協力文書の実施プロセスの円滑化および発展戦略に関しても見解が一致しました。
ライースィー大統領はまた、SCO・上海協力機構やBRICS・新興経済国グループなどの地域・地域外の組織の取り決めにおける多国間経済協力の拡大を歓迎しています。さらに、近隣諸国との協力や善隣関係の拡大というイランの政策およびその成果を、習国家主席が賞賛したことに対し、「わが国のこうしたアプローチにより、西アジアでの集団的安全保障・発展に必要な下地が整っており、地域経済の発展や政治的信頼の強化の見本となりうる」としました。
イランと中国は相互の利益と共通性、ならびに地域・地域外の問題に関する共通のアプローチと見解に沿って、この分野での関係を促進する多くの事由と下地を持っています。2016年1月に習近平氏がテヘランを訪問した後、両国間で署名された「イランと中華人民共和国の包括的戦略的パートナーシップ」の共同声明は、20の項目にまとめられた形で、両国間の共同協力の拡大と深化、政治・行政、人道・文化、司法、安全保障・防衛、地域・国際的協力のロードマップを明確化しています。その第1項には、「イランと中国は、国際システムの多極化と経済のグローバル化のプロセスが深まる中で、両国関係が戦略的な重要性を増し、相互を重要な戦略的パートナーと見なしていると考えているとともに、両国関係の発展を自らの外交政策の優先事項にすえる」と述べられています。
現在、国際情勢、特に中国に対する米国の圧力の高まりと西アジアへの内政干渉政策の一方で、二国間関係と地域・国際的問題の分野においてイランと中国が益々足並みをそろえるとともに、両国の当局者間での協議や意見交換を増やす必要性が高まっているのです。

