イランの兵器製造が発展
イランは広範な制裁にもかかわらず、兵器製造において著しい進歩を遂げています。
イランの防衛産業は、1979年のイスラム革命勝利後、今日まで続く圧政的な制裁にもかかわらず、陸海空・宇宙・ミサイルの各分野で様々な成果を国にもたらしてきました。
2008年には地対地弾道ミサイル「セッジール」の試験発射に成功しました。セッジールは、弾道ミサイル「シャハーブ」の改良型で、固形燃料を利用し、700キログラムの爆発物を2000キロ先の標的にまで届かせることができます。
もう一つの成果は、対艦弾道ミサイル「ハリージェ・ファールス」(ペルシア湾の意)です。これは一段式で航続距離300キロ、弾頭650キログラムを運ぶことができます。
イランは弾道ミサイル製造能力の向上の他にも、潜水艦製造においても国産による自給自足を達成しています。潜水艦「ガディール」は、深度の浅い水中も航行可能で、探知されにくい性能を有しています。
ガディール型潜水艦は、ペルシア湾の浅海の航行を想定して設計されており、戦略的地域で毎年世界の石油生産の5分の1が通過する同湾の湾口に当たるホルモズ海峡を問題なく航行できます。
また昨年には、モウジ型フリゲート艦がイラン海軍に配備されました。同艦は1500トンの装備を搭載可能で140名の乗船が可能なほか、魚雷の発射機能や最新のレーダーを備えるなど、イラン海軍で最先端の設備となっています。
イランは自前の知識と国内の設備を活用することで、西アジア地域で最も強力な国となっています。アメリカの調査機関「グローバル・ファイヤー・パワー」は、最新の世界各国の軍事力ランキングで、イランを第14位にランクしています。