視点
独ベルリンでの抗議集会、分離主義者・MKO・王政主義者が戦術的団結
最近のイラン国内の騒乱への支援という口実で、いわゆる全面集会に向けて西側メディアが広範なプロパガンダ攻勢を続けた後、ついに22日土曜、同集会がドイツの首都ベルリンで開かれました。
この集会で最も明白に指摘されるのは、以下にあげる2 つの点を除いて互いに何の共通点もない異なるグループの因子が、烏合の衆として寄り集まったことです。この烏合の衆の第1の共通項は、アメリカ、西側、シオニスト政権イスラエル、サウジアラビアと強く結びついている点です。そして第2の共通項には、テロリズム、分離主義、および外国勢力への癒着の道をイラン国内で妨げている、現体制・イスラム共和制に怨恨を抱いている点が挙げられます。
IKDPイラン・クルド民主党(通称コムレ)、アル・アフワーズィーヤ、バルーチ分離主義者、反イラン組織MKOモナーフェギン、パフラヴィー王政主義者などの分離主義テロ組織の雇われ因子は、イラン分裂と民族主義国家の形成という無駄な希望の旗を掲げながら、その真の本質を公然とさらけ出しました。
もちろん、22日土曜のベルリンでの集会で見られたのはさまざまな組織・集団の旗だけではありません。この集会から投稿された写真では、複数の雇われ因子がイスラエルの悪名高い旗を手にしている様子も見られました。これは、シオニスト政権イスラエルが分離主義者を支援していることを示しています。
同時に、旧パフラヴィー王政派やMKOに始まり、IKDPやアル・アフヴァーズィーヤなどの分離主義テロ集団に至るまで、これだけの集団がすべて一同に会したことは、彼らの目的がイスラム共和制の打倒ではなく、世界最古の国の 1 つであるイランの解体・分裂であることを改めて示しました。
1979年のイスラム革命の勝利、およびこれに伴う、イスラム共和制の形成当初からの分離主義集団の経歴から、これらの組織・集団が外国から広範な支援を受けて現イラン政体であるイスラム共和制の弱体化・打倒を狙い、最終的にはイランを解体しようとしていることが見て取れます。これらの組織・集団は、イラン西部コルデスターン、南西部フーゼスタン、南東部スィスターン・バルーチェスターンなどの地域の人々に対してありとあらゆる種類の犯罪を引き起こし、常に敵の道具として行動してきた長い経歴を有しています。
クルド人分離独立派は、イラン国内のクルド人地域である西部コルデスターン州で、イスラム革命勝利直後に分離主義の旗をすぐさま掲げただけでなく、イラクから仕掛けられたイラン・イラク戦争中には、同国の旧バース党政権に直接協力し、敵方のスパイとして機能していました。フーゼスターン州のアラブ分離主集団も、革命後に国内有数の産油地帯であるこの州でのあらゆる種類の破壊活動に大きく関与しただけでなく、イラン・イラク戦争中は、イランの戦闘機に対抗するバース党政権軍に直接協力していたのです。
また、ジェイショル・アドルと呼ばれる組織も、サウジアラビアやUAEアラブ首長国連邦の財政・後方支援を受けて、スィースターン・バルーチェスターン州各地で軍事行動や爆破作戦を実行し、同州の人々に対して数え切れないほどの犯罪を行っています。
ここで重要になるのは、MKOと王政派集団は、イランの国家統一と領土保全を主張しながらも、実際にはこれらの分離主義者集団に加わっている点です。分離主義集団の旗の隣に王政派の旗が掲げられるなど、各集団の様々なシンボルや旗が互いに並んでいることは、イランに対抗する反対集団を動員するための最大限の反革命工作であることを示すものです。実際これらの人々は、現在のイラン・イスラム共和制の打倒という同一の目的のために、いわゆる戦術的な違いをひとまず脇においておこうとしてきたのです。
もう一つ指摘しておくべきは、コルデスターン州および北西部・西アーザルバーイジャーン州のクルド人組織IKDP、フーゼスターン州の組織アル・アフヴァーズィーヤ、スィースターンバルーチェスターン州の組織ジェイショル・アドルといった勢力が、クルド系女性マフサー・アミーニーさんの死亡を受け一部の都市で発生した騒乱を悪用している点です。こうした一連の組織は、無知な大衆を煽り立て、警察署への攻撃、公共の施設・器物の破壊・放火、武力衝突や破壊行動などに直接関与しています。IKDPの指導者エブラーヒーム・アリーザーデ氏も、公開したクリップの中で、イラン国内において扇動を組織化し、最近の暴動の計画を事前に立てていたことを認めています。
このような状況の中で、イランは常に、米国率いる西側諸国の数十年にわたる企みや陰謀、反革命組織と分離主義集団による犯罪・破壊的行動、さらにはイラン国内での騒乱と暴動の煽動を狙ったあらゆる工作にもかかわらず、その堅固な権威を維持してきました。
またイラン国民も、多数の困難な状況にあって、国家が一丸となることへの支持を表明しながら、あらゆる暴動や騒乱への反対を強調し、この分野で積極的な役割を果たしているのです。