10月 12, 2023 17:53 Asia/Tokyo
  • イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相と国連のグテーレス事務総長
    イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相と国連のグテーレス事務総長

イランのアミールアブドッラーヒヤーン外相は、国連のグテーレス事務総長との電話会談で、パレスチナ・ガザ地区への水や食料、人道支援物資の早急な提供を求めました。

パレスチナ・イスラム抵抗運動「ハマス」は今月7日朝、シオニスト政権イスラエルに対する軍事作戦「アクサーの嵐」をガザ地区から開始しました。これに対し、イスラエル軍は戦闘機でガザ地区を空爆し、数十の家屋や建物を破壊しました。

アミールアブドッラーヒヤーン外相は11日水曜夕方、グテーレス事務総長パレスチナ情勢をめぐって電話会談しました。

アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの会談で、現在パレスチナで起きていることは、完全にパレスチナ民衆のイニシアチブにより行われたもので、シオニスト政権イスラエルやそのネタニヤフ内閣による戦争犯罪・過激な政策への報復だとしました。

その上で、「現在、ガザは完全な人道上の封鎖下に置かれている。電気や水道、女性や子供を初めとする人たちへの食糧や医薬品の提供が停止されている。そして、シオニスト政権によるガザ市民への攻撃・犯罪は続いている」と述べました。

そして、ガザで女性や子供の殺害が増え続けていることから、それによるこれからの報復や状況の複雑化はすべてシオニスト政権の責任であるとしました。

同外相はまた、イランとしてガザ地区に人道支援を提供する用意があるとし、国連に対しガザ地区への水や食料、人道支援物資の早急な提供を求めました。

これに対しグテーレス氏も、ガザ地区で起きていることに懸念を表明し、多くのガザ市民が現地で国連が運営する学校に避難していると明かしました。

その上で、「国連は常にイスラエルの過激な姿勢に反対してきた」としました。

そして、「パレスチナ独立政府の樹立とパレスチナ国民の自己決定を認めることで、この問題を終わらせ、戦火の拡大を防ぐことができる」としました。

グテーレス氏はまた、ガザ地区唯一の発電所の燃料が尽き、送電が停止したことについて、人道的悲劇が起きる危険性に懸念を示しました。

アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの日、赤十字国際委員会のミリアナ・スポリアリッチ・エッゲー総裁とも電話会談し、シオニスト政権によるガザ封鎖の激化を非難しました。

アミールアブドッラーヒヤーン外相はこの中で、「我々はいま、ガザ地区での戦争犯罪の継続・拡大を目撃している。シオニスト政権は住宅や病院、学校を標的にし、電気やガスを遮断し、燃料や食料の輸送を妨害している。これらのすべてが、人道に対する集団的虐待と組織的な戦争犯罪の実例である」と述べました。

これに対し、エッゲー総裁は、ガザ地区の人道状況は深刻であるとし、「今は安全上の理由により、ガザにいる我々の職員を動かすことはできない。状況が改善した場合に、イランからの支援を受け取りたい」としました。

同総裁はその上で、「すべての関係者・政府には、ICRC赤十字国際委員会が自らの中立・人道性を保ち、責務を果たせるよう支援してほしい」と語りました。

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