イランが、地域でのあらゆる挑発行為について米に警告
イラン国連大使が、国連安保理会合で紅海に関し米とシオニスト政権イスラエルが行った主張を否定し、米が行う地域の平和と安定を危険に陥れる可能性のある挑発、あるいは無責任な行動の全てについて警告しました。
米国は他の12カ国とともに今月3日、紅海に関する安保理会合を前に声明を発表し、「紅海への攻撃は重大かつ容認できない国際問題である」と主張しています。米国はこれに先立ち、紅海におけるイエメン軍の作戦への対抗を目的に有志連合を結成すると主張していました。
また、クリス・ル―米国連次席大使は安保理会合で、紅海における攻撃の真の原因には言及せず、これらの攻撃が明白な国際法違反であるとし、「国際海運に対するイエメンの攻撃は、世界貿易・海運の安全に対する重大な脅威である」と語りました。
そして、イエメンの行うこのような攻撃の陰にイランがいるとして非難しました。
イルナー通信によりますと、イールヴァーニー・イラン国連大使は8日月曜、グテーレス国連事務総長及び、国連安保理会合の今期議長国であるフランスの国連大使に宛てた書簡において、「この件をめぐっては安保理は、流血の停止、(イエメンでの)攻撃的行動の停止、そして人道法に基づく国際的義務の遵守を強制する断固たる措置を、イスラエル政権に対しとるべきである」と述べています。
また、「イランとして、今回の会合で提起された事実無根の主張を断固として否定する」とし、「これらの非難は、証明もできなければ証拠もない」と語りました。
そして、「我が国は常に、海洋安全保障と航行の自由を非常に重視し、国際的義務を遵守するとともに、地域の平和・安全の維持という約束事を強調している」としています。
加えて、「このような事実無根の非難の矛先を向けているアメリカとイスラエル政権は、紅海における現状の根本的原因、米国の支援を受けたイスラエル政権が行うパレスチナ・ガザ地区とヨルダン川西岸での無辜のパレスチナ人の残忍な大量虐殺、他の地域諸国に対する軍事侵略や悪意ある活動への自分たちの関与から、国際世論の目を逸らす思惑がある」としました。
そして最後を、「(今回の主張の)主な目的は、米主導のいわゆる紅海における国際海軍有志連合創設を正当化して自身の地域の政治的目標を達成すること、また、ガザでの戦争犯罪と残虐行為の継続に必要な盾をイスラエル政権に与えることである」と結びました。