イラン新外相、「日本との関係を強化する」 就任後初の外国メディア取材で共同通信に
(last modified Sat, 24 Aug 2024 07:20:10 GMT )
8月 24, 2024 16:20 Asia/Tokyo
  • イランのアラーグチ―新外相
    イランのアラーグチ―新外相

イランのアラーグチ―新外相が、就任後初の外国メディア取材となる共同通信の取材に対し、「我々は、米国との緊張をコントロールし、条件に沿った形で欧州諸国との関係を再構築していく」としました。

アラーグチ―新外相は21日水曜、共同通信の取材に対し、「イラン外務省は、念頭におく包括的ロードマップに沿って日本と、あらゆる面で関係を強化し地域の危機への対処に向け協力していく」としました。

続けて、「私は日本の力や可能性を知っている。我が国のエネルギー、石油、経済の各分野において、日本はさらなる重要性を持ちうる」「我が国は、石油・エネルギーの事業展開に関心のある日本企業を歓迎するだろう。日本は、イランの油田現場に戻って石油生産拡大を支援していける」と指摘しました。

さらに、「イランと日本は、互いに補完的でもある優れた力をそれぞれ持つことから、アジア全域で利益につながる恒常的なパートナーシップを築けるだけの高いポテンシャルを秘めている。そのつながりで、両国の経済・通商関係拡大は、自然かつ論理的な選択肢として浮かび上がるだろう」としました。

また、今後の外交政策の優先事項に触れ、日本の優れた立ち位置を強調しながら、「我が国の新政権は、東アジアとの関係拡大を基軸目標と考えている」と説明しました。

その上で、日本との関係強化という自身の戦略について言及し、「世界的な不確実性や急速な状況の変化に直面する中、経済・通商協力に新たな道を開いていく必要性がある」としました。

そして、「我々は、相互の利益を妨げる障害を克服し、自分たちの生命線となるニーズを優先させていかなくてはならない。現在の展望を総合的に判断することで、互いの発展・繁栄を促進するような建設的パートナーシップを築くことが可能だ」と強調しました。

一方、2019年にアメリカがイランに対して取った敵対行為への日本の対処について触れ、「日本とは、友情、相互理解、敬意、信頼のある絆を築いてきた。両国の指導陣は、この揺るぎない基盤を高く評価している。このことで我が国と日本は、建設的精神で世界的・地域的な問題に共同で対処することができるようになるだろう。問題への対処において協力する余地は常にあると、私は考えている」としました。

また、「イラン外務省は、我が国に対して行われている経済制裁を解除させ国際社会での通商関係を正常なかたちに戻すための一歩として、米国との緊張のコントロールと、欧州諸国との関係の再構築を目指している。しかしそれは、彼らが敵対的アプローチをやめ、2015年に結ばれた核合意の復活および制裁の解除を行っていくという条件の上でだ」と説明しました。

そして、「私は、国会で行った外交政策の説明の中で、一方的な制裁の解除という目標を、基本原則を遵守した上で、期限を設けた真剣かつ集中的協議によって行うと強調した」としました。

 

 


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