イランが安保理会合へのイスラエル代表の出席に抗議;対イラン戦争はこれまで以上に明白に失敗
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イールヴァー二ー・イラン国連大使
イールヴァーニー・イラン国連常駐代表大使が「我が国は戦争を開始しておらず、欺瞞とダブルスタンダードを看過しない」と強調するとともに、安保理決議2231およびJCPOA包括的共同行動計画(通称・対イラン核合意)に関する直近の国連安保理定例会合にシオニスト政権イスラエル代表が出席したことに抗議しました。
アミール・サイード・イールヴァーニー国連大使は安保理会合において「脅迫や威嚇、武力行使によってイランをいわゆる『無条件降伏』に追い込み、平和的な核開発計画を断念させられると彼らが思いこんでいた戦争は、これまで以上に明らかに失敗した」と述べています。
【ParsTodayイラン国際】イルナー通信によりますと、イールヴァー二ー国連大使は24日火曜、安保理の直近の定例会合および通常会合において、決議2231号とJCPOAについて「イランはこれまで通り、核問題および制裁に関する諸問題の外交的解決は可能であると信じており、この道へのイランの約束順守はJCPOAと決議2231号の完全履行によって明確に証明されている。しかし、他の関係国が真に解決を望むのであれば、イランの正当な権利を尊重し、外交プロセスの妨害をやめるべきである」と語りました。
また、「イランはこれまで一度も戦争を開始したことはなく、侵略者の攻撃が止んだら直ちに合法的な軍事対応も停止した。しかし、わが国は欺瞞や二重基準を看過するつもりはなく、勇敢で誇り高きイラン軍は、あらゆる新たな脅威や違反に対しても、国際法の枠組み内で断固として対応すべく準備万端である」としています。
今月13日金曜、イスラエルは国際法、並びにイランの国家主権を公然と侵害し、同国の核施設を含む首都テヘランおよびその他の複数の都市や地域を軍事攻撃しました。このテロ行為により、多数の科学者、軍人、そして民間人が殉教しました。
イスラエルによるこの侵略に続いて、米国は今月22日朝、イラン中部フォルドゥ、ナタンズ、及びイスファハーンの核施設への直接攻撃に踏み切り、事実上イスラエルの対イラン対する戦争に参戦した形となっています。
これらの挑発行為に対し、アラーグチー・イラン外相は国連憲章第51条を論拠とし、「我が国は自らの国益と国民の安全を守るためにあらゆる選択肢を留保している」と強調しました。
さらに、ドナルド・トランプ米大統領は24日火曜、イランとシオニスト政権の間で停戦合意が成立したと主張しました。一方で、イランは自国が戦争を開始したわけではないとしつつも、「イスラエル政権が違法な侵略を停止すれば、イランは反撃を継続しない」と明言しています。