イランの各宗教指導者がシオニズムに一致して対抗 テヘランでシンポジウム
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シンポジウムに出席した各宗教指導者
イラン国内の各宗教指導者らがテヘランで開かれたシンポジウムに出席し、イスラエルやシオニズムに宗教の違いを越えて一致して対抗していく姿勢を示しました。
【ParsTodayイラン】このシンポジウムは「シオニズムと西側諸国によるイラン攻撃に関する一神教会議」と題されたもので、イラン国内の各宗教・宗派の代表者らが出席し、9日にテヘランで開催されました。
シンポジウムには、イスラム教シーア派からはアリーアクバル・ラシャード氏(イラン・イスラム文化思想研究所所長)、モハンマドハサン・アフタリー氏(世界アフレベイト協会評議会議長)、ユダヤ教からはユーヌス・ハマーミー・ラーレザール氏(イラン・ユダヤ人協会代表)、キリスト教からはアラーケル・カーデフチヤーン氏(イラン・アルメニア教会大司教補佐)、マルタレサーイ・ベンヤミン氏(イラン・アッシリア東方教会大司教)、そしてゾロアスター教からはペドラム・ソルーシュプール氏(イラン・ゾロアスター教協会会員)などが出席しました。
この中で、ユダヤ教徒のラーレザール氏は、「イスラエルとの12日間戦争では、イランの団結と歴史的な栄光が示された。これはイランの文明から得られたものだ」と述べました。
また、シーア派のアフタリー氏は「現在のアメリカの行動について、その攻撃の理由を正当化することができる専門家や法律関係者はいない。すべての宗教学者は、自身の身の安全や家族、そして国を守ることを義務として考えている。トランプ氏は、他国に攻撃するのは自分がキリスト教徒であるがゆえだと主張しているが、世界中のキリスト教徒は彼が嘘を言っていることを示し、彼がキリスト教徒ではないことを宣言すべきだ。今日、イスラム世界では(エジプトの)アズハル大学の学者たちが立ち上がっているが、それだけでは不十分だ。実際的な行動が必要だ。各宗教の指導者たちは国連において自国を動かす必要がある」と述べました。
さらに、アルメニア教会のカーデフチヤーン氏も、「イスラエルはその行動によって、すべての国際法を踏みにじっている」「イスラエルが引き起こした戦争は、イラン国民を一層団結させ、殉教者たちを敬うことを促した」と述べました。
アッシリア東方教会のベンヤミン氏は、「殉教はすべての宗教に受け入れられる共通の価値観である。自らの命を私たちの安全と平和のために捧げたことは価値のあることだ。私たちの殉教者たちは去ったが、その名は残り続ける」と述べました。
また、国連の機能不全について、「国連の役割は何なのか? ただお悔やみを述べるだけなのか? 安保理は世界の安全を守るべきなのか、それとも一部の国の利益だけを守るのが仕事なのか?」と批判を展開しました。
そして、「私たちが敵の要求に立ち向かうために、核兵器は必要ない。私たちの兵器は人々だ。イランの人々はこの47年間、常に体制と国を支えてきた」と強調しました。