ビル倒壊、イラン体制への人々の同調の現れ
先週木曜、テヘラン中心部にある古い高層ビル・プラスコが火災になり、その後、倒壊しました。
この倒壊で、消防士と一般人が負傷し、数人が瓦礫の下敷きになり、命を落としました。
火災を消し、人々を救出するために建物の中にいた消防士達の献身により、一般人の被害は最小限に抑えられました。この人道的な行動は急速に世界に伝わりました。それと共に、プラスコビルの負傷者への支援に向けた人々の協調も模範的なものでした。イランの責任者が負傷者を助けるために献血を呼びかけると、人々は献血センターに長い列を作りました。
犠牲になった消防士の遺族に対するイラン全国の人々の同情は、これまで以上にあらわになっています。全国の消防署の前には人々によって花が手向けられ、蝋燭が灯されており、これはイランの人々の人道的な友好の精神が、世界でも稀なものであることを示しています。
プラスコビルの倒壊と同時に、イタリア中部でも複数の地震が発生し、ホテルが雪崩の下敷きになりました。イタリア当局は、この中でおよそ30人が行方不明になっていると発表しました。救援隊が救出した遺体は12人とされています。イタリアの雪崩とイランのビルの倒壊の二つの出来事の大きな違いは、イランの責任者と人々の協調、次の支援物資移送の追求、また遺族への気持ちの寄り添いです。
イランの人々の協力と共に、政府、警察、市、軍、革命防衛隊などイランの関係者は、現場に赴き、瓦礫の撤去作業や捜索活動を継続しています。イランの様々な部署の関係者の全面的な努力は最終段階に入っており、こうした調整や調査により、25日水曜、更なる数の遺体が瓦礫の下から発見されました。
遺族の悲しみを和らげるために全ての政府系の機関が結集し努力が行われると共に、このビルの従業員などへの支援も行われています。シャリーアトマダーリー副大統領は25日、「プラスコビルの従業員720人が4ヶ月間の失業保険の対象となる」と発表しました。テヘラン市にも、プラスコビルの従業員のために商売のための一時的な場所を準備することが義務付けられました。
プラスコビルの所有者は、2年以内に、新しいビルを建設し、再び人々が訪れられる場所にすることを約束しました。