フランス国際関係戦略研究所から見た、イランのテロ対策の役割
フランスと西側のテロ対策の利益は、イランの孤立化を防ぎ、地域問題や国際問題にイランが関与するための努力の中にあります。
フランスのIRIS・国際関係戦略研究所は、「イラン、地域問題と国際問題の大きな中心」という論文の中で、次のように記しています。
「イランは国際的、地域的戦略における重要性により、外交ニュースのトップとして扱われている」
IRISのディディエ・ビリオン副所長は、これについて、このように強調しています。
「予想に反して、イランに対するサウジアラビアの行動は、必然的にスンニ派とシーア派の信条の問題とは関係がなく、むしろ政治的、地政学的な理由によるものだというのが現実だ」
IRISによりますと、サウジアラビアは、イランが地域のバランスを決定する大国としての役割を示すことができているため、懸念を抱いており、このことがサウジアラビアのイラン嫌悪の基本となっています。IRISはまた、次のように強調しています。
イランは古い歴史を持ち、ペルシャ湾岸のアラブ諸国とは違って、イランの政権はルーツがある。イランの人口は8000万人で、熟練した人材や、天然資源が豊富で、多くの利点を有している。これに加えて、イランのイスラム体制は、1979年のイスラム革命の勝利から、毎年1回は選挙を行っており、この体制は人々によって合法性を与えられている。
ビリオン副所長は、2013年12月9日にも、ある記事で、イランは悪の枢軸ではなく、イランを国際舞台に戻すべきだと記しています。
IRISの最近の報告では、イランの中心的かつ戦略的な役割や地位について強調されており、その現実的な説明は否定することができず、一方、アメリカとサウジアラビアなどの一部の地域の反動政権は、それに耐えることができていないとされています。アメリカのトランプ大統領は最近のサウジアラビア訪問で、イランはテロの中心地だとしています。この訪問の後、テヘランのイマームホメイニー廟と国会関連の建物でテロが発生し、これにテロ組織ISISが犯行声明を出しました。
トランプ大統領は、アメリカの安全保障と利益を地域や世界で危険にさらしています。また、今日、組織化されたテロにおけるサウジアラビアの否定できない役割は、すべての人に示されています。アメリカの政府と連邦議会は、2001年のアメリカ同時多発テロで、テロリスト19人のうち15人がサウジアラビア国籍を持っており、このグループやその構成員はサウジアラビアの王子の直接的な支援を受けていたことを知っています。この背信行為は、サウジアラビアにとってよいものではありません。このため、サウジアラビアはアメリカのネオコンとともに、イランをテロや過激主義の支援国としています。一方で、イランの行動は、アメリカのCIAやイスラエルのモサド、サウジアラビアが支援するテロの拡大を阻止しています。アメリカの多くの政治活動家や政党は、もしアメリカがこれまでどおりイランに対抗するような行動に出たいと望むのなら、テロ組織の支援がこの中で重要な役割を果たすということを知っているのです。
イランの反体制派テロ組織モナーフェギーンの支援者、レイモンド・タンターは、テロ支援者リストから自身の名前を除外するために、このテロ組織の行動に関する本を記し、『彼らはイランに関するアメリカの第3の選択肢というもののために、最高の希望を抱いている。この選択肢はアメリカが計画を推進するうえで、イランの政権を転覆するために、制裁や戦争よりもよい解決法だ』と述べています。
明らかにテヘランの7日水曜のテロ攻撃は、シリアやイラクにおけるISISの敗北の復讐という動機を持ったものでした。今日、皆、テロ組織や過激派、特にISISが人類の敵だということを知っています。EUは現在、テロによる苦い経験を味わっています。この事実を、おそらくフランスのオランド前大統領や、マクロン現大統領のような政治家は受け入れているでしょう。しかし、アメリカやイギリスの戦争主義者は、自国の兵器企業の利益が確保されることができるよう、テロを支援し、地域を情勢不安に陥れる中で、自国の利益を探っているのです。トランプ大統領やメイ首相はこの種の政治家であり、テロや戦争を単に商業的な目で見て、サウジアラビアのような国を乳牛のように搾取しています。このため、イランを目的における障害だとしており、毎日新たな計画を画策しているのです。
IRIS・フランス国際関係戦略研究所は、フランスの有識者やアナリストのイニシアチブによる組織で、1991年に創設されました。この組織の活動は、戦略的、地政学的な分野に関するもので、国際面での研究を行っているものの、独立したアプローチを取っている唯一のシンクタンクです。また、国際問題や、安全保障問題に関するシンクタンクとして、世界25位にランクインしています。