イラン・パキスタン国境の治安維持

パキスタン軍の報道官が、パキスタンとイランの国境は真の意味で平和と友好の国境になるだろうとしました。

パキスタン軍の報道官は、双方が国境を強化し、この国境を平和と友好の国境にするため、現在措置を行っていることに触れ、「巡礼者やこの地域の住民にとって国境の通過がスムーズになるよう、新たな国境検問所が開設される」としました。

イランとパキスタンは長さ９００キロに及ぶ国境線を有しており、もっとも安全な地域の国境のひとつとなっていますが、近年、地域のテロ活動が激化しており、テロリストがイランとパキスタンの敵の道具となったことで、イランとパキスタンの国境でテロ活動が見られました。パキスタンの政府と軍が、国境の安全に注目しなかったことで、テロリストはイランで犯罪を行った後でパキスタンに逃げていました。この問題は、近年においても、イランが、パキスタンからのテロ攻撃が続く場合、イランの国境警備隊はパキスタン領内にまでも追跡すると、パキスタンに圧力をかけたほど、イランとパキスタンの関係における重要な問題となっていました。

パキスタンの政治専門家は、次のように語っています。

「近年減ってはいるものの、イランとパキスタンの間でしばしば発生する、国境に関する誤解は、最小限にすべきであり、イランとパキスタンの間の安全保障協力の強化、関係機関のよりいっそうの調整は、これに関してに大いに貢献する」

このため、イランとパキスタンの国境警備隊は、国境の安全確保、テロ対策、上空における合同の巡回などを行うことを同意しました。このことは、両国の経済協力の拡大の重要性や、中国などとのパキスタンの大規模経済プロジェクトの実施のための、地域の治安維持の必要性から、大いに重要とされています。特に、このプロジェクトが実施されるパキスタンのバロチスタン州は、パキスタンでも治安の悪い地域となっています。

パキスタンの経済専門家は、次のように述べています。

「地域で形成されつつあり、イランもパキスタンも参加している経済ブロックは、まずはじめに治安が、特にパキスタンのバロチスタン州で確立されることで、地域の経済発展の中心地となることができる」

こうした中、毎年数千人のパキスタンの巡礼者が、陸路で国境を越えてイランを訪れていますが、彼らはテロ攻撃の危機に瀕してしています。

このため、パキスタン軍が必要な治安活動を行い、国境の治安維持のためにイランの国境警備隊と包括的な協力を行うことは、両国や地域の投資や経済協力を拡大する下地を作るのみならず、両国の観光客や巡礼者を増やすことにつながるのです。