週刊イラン
(last modified Tue, 13 Feb 2018 12:20:05 GMT )
2月 13, 2018 21:20 Asia/Tokyo

この1週間に起こった主な出来事です。                    

イスラム革命勝利記念日の行進が盛大に行われました。

 

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師が、空軍の司令官や関係者を前に演説しました。

 

シリア問題を巡るイランの積極的な外交活動が続けられています。

 

イラン各地で、11日日曜、イスラム革命勝利39周年を記念する盛大な行進が行われ、数百万人が参加しました。

 

今週の週刊イランは、この話題から始めましょう。

 

1979年のイスラム革命

 

 

イランのイスラム革命は、今から39年前の1979年2月11日に勝利しました。この運命的な日は、イランの政治、社会、文化の転換点となりました。イランのイスラム体制は、イランイラク戦争や大規模な経済制裁などの多くの圧力や陰謀にもかかわらず、革命的な精神により、確かな歩みを続けてきました。

 

 

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、先週木曜、イランの空軍と航空防衛部隊の司令官や関係者を前に演説し、イスラム革命は生きた真実だとしました。

 

ハーメネイー師は、現在の革命は、革命の当初よりも力をつけていると強調し、「現在の革命活動家は、革命当初の活動家よりも見識や知識を増し、決意を固めている。そのため、革命は前進し、進化している」と語りました。また、世界レベルで圧制や腐敗に抵抗し、その真の姿を暴くことを、この革命の原則的な政策として挙げました。

 

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師、イラン空軍の関係者との会談

 

1979年のイスラム革命勝利後、イラン国民の敵は、イランのイスラム革命を危険なものであるように見せようと多くの努力を行いました。その目的は、イスラム体制を非民主的な体制に描くことにありました。しかし、イスラム体制は、外交の分野で、敵の脅迫を発展のための機会にしました。この大きな成功により、敵の複雑な陰謀に対し、イランの政治的な可能性が示されました。

 

多くのアナリストによれば、イスラム体制の敵による、イランを孤立させるための努力が、地域や世界におけるイスラム体制の価値を減らすことはありませんでした。現在、地域の平和や安全に対するイランの役割は安定したものとなっており、ヨーロッパやアジアの多くの国が、イランに期待しています。日本の堀井外務大臣政務は、東京で開催されたイランのイスラム革命勝利39周年の式典で次のように語りました。

 

イランは、独立を支えに、アメリカの妨害にもかかわらず、地域で最も有力な国になっており、アメリカは、イランが地域の将来に影響力を持っていることを知っています。

 

ハーメネイー師は次のように語っています。

 

「西アジアの抵抗の問題において、我々は抵抗を続け、許さないと言った。現在、世界のすべての人の前に、アメリカは望んでいたができなかったこと、我々は望んでいてかなえられたことが証明されている」

 

イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問は、次のように語っています。

 

「明らかに、地域のバランスを保ち、地域に治安を確立する上でのイランの影響力は、大国以上のものであり、イラクとシリアを分割するためのアメリカの計画に対抗している」

 

イランのヴェラーヤティ最高指導者国際担当顧問

 

イスラム革命は、人間としての崇高な価値観を復活させ、実際、継続的な流れになっており、革命の勝利から数十年が経過してもなお、エネルギーを保っています。革命記念日の行進をはじめとするさまざまなイベントへのイラン国民の盛大な参加は、イラン国民の革命的な精神が保たれていること、イスラム革命の価値観や成果が永遠のものであることを示しています。

 

地域問題に関するイランの見解は、常に、地域の人々の意志と権利の尊重に基づいたもので、地域諸国の問題に対する外国の不干渉と安全保障の強化に向けたものとなっています。これについて、イランのローハーニー大統領は、先週、ロシアのプーチン大統領と電話で会談し、シリア北部の緊張の継続は、誰の利益にもならないとし、すべての地域諸国が、シリアの領土保全と主権を尊重するよう期待感を表明しました。

 

イランのローハーニー大統領とロシアのプーチン大統領

 

ローハーニー大統領は、テヘランで、トルコのチャブシオール外務大臣と会談し、イラン、トルコ、ロシアのシリア問題に関する地域協力の最も重要な側面に触れ、「各国の独立と国境の維持により、地域の安定が拡大するだろう」と語りました。ローハーニー大統領は、「地域のいかなる国も、近隣諸国から危険を感じないように行動し、努力すべきだ」と強調しました。

 

イラン、ロシア、シリア、イラクは、2015年から、テロ対策に向けた4カ国の連合を結成してきました。この連合は、レバノンと共に、テロを弱める上で重要な役割を担ってきました。ロシアもまた、イランの役割の重要性を理解しています。そのため、イラン駐在のロシア大使は、インタファクス通信のインタビューで、ロシア政府は、テロ対策に関するイランとの協力を拡大する意向だとし、「イランはロシアの戦略的なパートナーであり、ロシア政府は、長期的な展望の中で、イランに関するこのような見方を維持していく」と語りました。

 

イランのハータミー国防大臣

 

アメリカの政策は、地域に危機を作り出すものです。そのため、アメリカのアフガニスタンにおける疑わしい行動、つまり、ISISのアフガニスタンへの移動は、懸念を招いています。イランのハータミー国防大臣は、先週、アフガニスタンの国防大臣と電話で会談し、この動きに触れ、次のように語りました。

 

「アフガニスタンにおける治安の確立は、地域諸国の肯定的なアプローチによってのみ、実現される。この道において、アフガニスタンの治安の確立とテロ対策に向け、すべての地域諸国の共通の可能性を利用すべきだ」

 

イラン統合参謀本部のバーゲリー議長は、記者会見で、ISISのアフガニスタンへの移動というアメリカの新たな陰謀に触れ、次のように語りました。

 

「アメリカは、テロ組織やISISが、イラクとシリアで拠点を失ったのを目にし、彼らをアフガニスタンに移転させた。その結果、現在、この国でテロや犯罪が起こっている」

 

イランは、このアメリカの陰謀が拡大しつつあるものの、アフガニスタンの人々は、アメリカの傀儡のテロ組織が地域から消え去るまで、共にそれに抵抗し続けると考えています。

 

アメリカ政府は、欺瞞的な政策により、問題をはぐらかす発言の中で、イランが地域の情勢を悪化させていると非難し、アメリカの西アジアにおける役割を肯定的に見せようとしています。アメリカの政治家は、トランプ大統領以前にも、地域でダブルスタンダードな政策を実施し、西アジアを、イスラエルへの支持を軸にした干渉的な行動のための場所にしてきました。

 

アメリカは、安全保障戦略の中で、はっきりと、イランを、自分たちの非合法な地域政策の障害であるとしており、そのため、イラン国民の利益にダメージを与えるため、テロや心理戦、経済制裁など、あらゆる手段を駆使しています。しかし、トランプ政権に入ってから、サウジアラビアなどの一部の地域の政府の役割によって、より色濃くなっているのは、地域に強要した危機が、アメリカの地域駐留継続を正当化するための口実になっていることです。

 

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