アメリカの反イランの発言
(last modified Sun, 29 Jul 2018 10:42:41 GMT )
7月 29, 2018 19:42 Asia/Tokyo
  • アメリカのマティス国防長官
    アメリカのマティス国防長官

数々のテロ組織が、アメリカの支援のもとで活動を行っている中、アメリカ政府は、「イランは地域に情勢不安を作り出している」と非難しています。

これに関する最新の発言の中で、アメリカのマティス国防長官は、「アメリカの現在の目的は、地域におけるイランの行動を変えることだ」と語りました。その一方で、アメリカはイランとの対話の用意について語っています。1979年のイスラム革命勝利当初から、アメリカは、イラン国民の真の敵となってきました。この間、彼らは反イランの流れを作り出し、地域の情勢が悪化しているように示すことで、地域のアラブ諸国に武器を売却しようとしています。

国際問題の専門家、フィリップ・ジラルディ氏は、これについて次のように語っています。

「このような流れは、アメリカの政府とCIAの共同作戦の一環であり、アメリカに属するメディアやネットワークを通して行われている」

 

ノーム・チョムスキー氏

 

こうしたことから、アメリカの政府高官の発言の中で出てくる「転覆」という言葉は、たとえ否定されたとしても、イランを弱めることが、アメリカにとって戦略的な重要性を持つことに疑いの余地はありません。アメリカの目的は、イランを危機に陥らせることにあります。アメリカの言語哲学者、ノーム・チョムスキー氏は次のように語っています。

「アメリカは、多くの戦争や国際的な対立の原因となってきた。また、1953年8月のイランの合法的な政府に対するクーデターをはじめ、多くのクーデターによってさまざまな政権を転覆させてきた。ISISなどのテロ組織への支援も、アメリカの陰謀のひとつである。それなのにアメリカは、イランが地域の情勢を悪化させているとして非難している」

イランのイスラム体制に敵対するアメリカの政策は、この40年、変わっていません。そのスタイルが変わっているだけです。この間、アメリカの戦略は、イランに対する不信感や悪いイメージ、懸念を作り出すこと、イランの地域における役割を不当なものに示すこと、国際レベルにおけるイランの関係を破壊することでした。

 

イランのハータミー国防軍需大臣

 

イランのハータミー国防軍需大臣は、28日土曜、敵は、あらゆる合意や取り決めに違反しているだけでなく、対イラン制裁を追求しているとし、次のように語りました。

「イランの人々は、力と栄誉、歴史、イスラム革命を維持するために何十万人という犠牲者を捧げてきたことにより、間違いなく、現在の状況も打開するだろう」

イランイスラム革命最高指導者のハーメネイー師は、軍の司令官との会談の中で、体制の強みの一つは、大国の怒りや非難にもひるまずに抵抗していることだとし、次のように語りました。

「侵略者の大国のやり方の一つは、他国の人々や政府を威嚇し、彼らに自分たちの利益を確保させるため、彼らを非難して、自分たちの存在を誇張することである。イスラム革命の当初から現在まで数々の陰謀が行われてきたが、イランのイスラム体制と国民が、大国を恐れ、立場を後退させていたら、現在、イランやイラン人は跡形もなく、消え去っていただろう」