イランが核合意5周年に声明、現状と今後の決意を強調
(last modified Wed, 15 Jul 2020 12:26:40 GMT )
7月 15, 2020 21:26 Asia/Tokyo
  • イラン外務省
    イラン外務省

イラン外務省が、2015年7月14日の核合意成立から丸5年となる節目に当たって、無責任な行動や過剰な要求のすべてに断固として対処するという、イランの確固たる決意を強調しました。

イラン外務省は15日水曜、声明を発表し、「成立5周年という節目に際し、核合意は深刻な危機に瀕している」とし、「この合意がすべての関係方面の善意による、バランスの取れた実施の確証に向けて国際社会に配慮されるのでなければ、アメリカ政府の一方的なアプローチの新たな犠牲となりかねない。そして、その国際的な責任や結果は、アメリカやそれに追従した国の政府に帰することになるだろう」と表明しました。

また、「この合意の国際的、法的、技術的、戦略的、政治的資本は、米国の破壊的な違法行為により深刻な侵食を受けている」と指摘し、「残りの核合意締結国は、現状を招いた主な原因が安保理決議2231への恒常的な違反にあること、そして、最終的にはこの合意からの米国の違法かつ一方的な離脱にあったことに気づいている」としています。

声明ではさらに、イランが合意の透明化、信頼醸成の自主的行動など善意に基づいて行動していることに言及し、「誠に遺憾ながら、イランは制裁解除による経済利益の恩恵を受けていない上に、核合意の敵の一部がこの合意の完全な破壊をもくろみ、すでに解決済みの事件を蒸し返そうとしている」と指摘しています。

また、中国とロシアが示している英独仏に対する行動と立場を称賛し、「イランに対する米国の最大限の圧力という方針にそって行動することなく、自らの責務の履行により合意の存続と完全な履行に向けた土台を作ってもらいたい」と強調しました。

そして、核合意当事国がアメリカの陰謀に加担することに強い懸念を表明し、「制裁解除方針の修正や核合意をめぐる再協議は、いかなる条件であっても容認しがたい。イランの回答は断固たる決定的なものだ」としています。

 

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