視点: 9月20日、米国の新たな敗北の日
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イラン外相は、「2020年9月20日には何も目新しいことは起こらない。米国務長官は国連安保理決議2231を読み上げるだけで終わるだろう」と述べました。
(last modified 2025-06-22T07:17:28+00:00 )
9月 19, 2020 15:44 Asia/Tokyo
  • イランとアメリカの国旗
    イランとアメリカの国旗

イラン外相は、「2020年9月20日には何も目新しいことは起こらない。米国務長官は国連安保理決議2231を読み上げるだけで終わるだろう」と述べました。

イランのザリーフ外相はツイッター上で、イランに対する国連制裁の再発動を米国が発表する前夜に、「ポンペオ米国務長官は間違っている。米国はもはやイラン核合意のメンバーではない。制裁を再開することは簡単なプロセスではない。むしろ複雑で長い時間をかけて計画されたものだ」と述べました。

米国は先月、国連安全保障理事会で、イラン武器禁輸制裁の延長を狙った決議案の採決に失敗しました。その後、一方的な脅迫を展開し、過去のすべての対イラン国連制裁を復活させるとして、核合意を事実上崩壊に追い込む工作を進めています。

米国は、国連安保理決議2231に対し独自の解釈を持っています。しかし第一に、米国はもはや核合意のメンバーではありません。第2に、この決議は核合意から切り離されたものではなく、この状況において安全保障理事会でとる米国のすべての行動は違法であり専断的なものと言わねばなりません。

在オーストリア・ウィーン国際機関のウリヤノフ・ロシア常駐代表は、対イラン国連制裁を再発動させようとする米国の工作について、「核合意の一メンバーとして振舞おうとする米国の、ばかげた努力を真剣に受け止めている者は誰もいない」と一蹴しました。

米国は、2018年に核合意から離脱したことで、もはや核合意のメンバーではありません。それにもかかわらず、核合意と安保理決議2231に規定されたメカニズムを利用する権利があると信じ込んでいます。

この重要な点に注目し、安全保障理事会メンバーの大半は去る8月、米国の対イラン決議に異を唱え、国連の記録にはアメリカの歴史的な敗北が刻まれることになりました。

アメリカの一方主義への抵抗は、世界の平和と安全を維持するための既存のグローバルなメカニズムです。米国の破壊的行動に対し、手控えたり、無関心でいたりすることが当たり前となってしまえば、その結果が及ぶのは一国、あるいは数か国に限ったものではないのは確実です。

イランのアラーグチー政務担当外務次官は、「すべての安全保障理事会メンバーは、米国の一方的なやり方から核合意を守るため、彼らが国際社会と安保理が支持する核合意を破壊することを強要するのを許さない、と決定している」と語っています。

安保理決議2231に現れている意志、そして同理事国と議長がアメリカによる決議2231の独自解釈に反対していることに鑑み、米国の脅威と圧力が状況を変えない限り、9月20日には米国の有利になるような新しい事態は起こらないでしょう。

いずれにせよ、アメリカの一方主義への対抗と核合意で規定されている権利をイランが享受すること、それこそがこの協定の存続条件です。そして、安保理でどのような形であれ米国と協力することは、多国間主義を弱体化させ、イランからそれ相応の反発を誘発することになるでしょう。

 

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