視点:米国の真の体質を告発したイラン大統領の国連演説
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ローハーニー大統領が演説するビデオ映像
今年の国連総会は、新型コロナウイルス禍の特異な状況の中でテレビ会議形式により開催されており、世界各国がそれぞれの懸念を強く訴える1つの機会となりました。
ローハーニー大統領はテヘラン時間の22日火曜夜、ビデオ形式で公開された第75回国連総会のビデオ演説に登場し、世界的な問題に対するイランの立場や視点を説明しました。
同大統領は、アメリカの本質をとりまく現実と一極主義のもたらす結果を明快に指摘しました。そして、「覇権主義やヘゲモニーの時代が終焉を迎えている」とし、アメリカが国連安保理や同決議2231を違法な手段として利用したことを指摘し、「安保理は2度に渡って断固拒否した。このことは、イランにとっての勝利というだけでなく、西側支配が終焉を迎えた後の世界、その国際体制の過渡期における1つの勝利であった。ヘゲモニーを主張する政権は、自らが生み出した孤立状態に陥るだろう」と述べました。
ローハーニー大統領の演説は、以下に上げる重要な点を強調しています。
第1のポイントは、イランの強調する骨子が、イラン国民が決して専横なアメリカに屈せず、それを行動で証明したということです。過去数千年の歴史を持つイラン国民は決して、一政権の専断的な勝手な振る舞いを許すことはありません。
ローハーニー大統領は、「米国は我々に協議、戦争のいずれも強要できない」と強調し、「今や国際社会が、アメリカの過剰な要求や専横振りに"ノー”を突きつける時が来た」と述べました。
第2のポイントは、アメリカを世界の安全保障を脅かす危険因子に変化させた要素が、二重基準と矛盾にある、ということです。
こうした二重基準・ダブルスタンダードの一例に人権分野があげられます。人権分野での西側の視点には多くのダブルスタンダードが存在しており、その最たる例は現代のアメリカ社会に見られます。アメリカ国民はもはや、同国の政府首脳の無能振りや人種差別、腐敗、不公正にうんざりしています。彼らの抗議の声は現在全世界に響き渡っています。
また、イラン人学者が核の平和利用をめざして長年の努力の結果得られた核知識については、尋常ではないアメリカの反発や制裁にさらされてきたことを私たちは目の当たりにしています。アメリカの一連の行動は、法的な根拠も論理も全く欠いているだけでなく、無法状態の拡散へと舵をきり、国連をないがしろにして安保理決議を度外視するという結果を招いています。
世界で唯一の核兵器使用国であるアメリカは、核兵器なき世界の実現に向けた道をふさぐ最大の障壁となっています。一方でアメリカ政府は、シオニスト政権イスラエルなど、自らの同盟政権による核兵器の開発や備蓄を後押しし、イスラエルやサウジアラビアなどによる秘密裏の核開発には見て見ぬふりをするという有様です。
アメリカの著名な学者チョムスキー氏は、米国政治におけるこうした矛盾ぶりを指摘し、「情勢不安は、政治談議における興味深い概念である。イランが地域でテロ組織ISISと戦っている際には、この行動を情勢不安を扇動していると説明する。しかし、アメリカがイラクを攻撃し、数十万人という民衆を大量殺戮し、さらに多くを難民とし、そしてイラクを分裂させて国の破滅と勢力間の戦いを生みだし、地域全体を混乱に陥れ、全世界にテロを拡散している状況に関して、それは治安向上というアメリカの使命の一部なのである。そして、国際社会の利益のためには継続されるべきと説明している」と語りました。
こうした状況において、アメリカの独善的政策に対抗することは、確実に世界規模でのニーズであると言えるでしょう。国際社会はこうしたお山の大将的な政策に対抗する方法を模索し、米政策を国際関係における1手法として普遍化させることのないよう、手を打つ必要があるのです。
第75回国連総会でローハーニー大統領が行なった演説は実際に、アメリカが安全保障、民主主義、人権擁護など目くらましのスローガンを隠れ蓑に、独りよがりな行動で世界の命運を左右する影響を物語っているのです。
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