1月 30, 2016 22:16 Asia/Tokyo
  • イランと世界の関係拡大に対するイスラエルの懸念

アミーンザーデ解説員 シオニスト政権イスラエルが、イランの核合意の妨害に希望を失い、トルコに支援を求めています。 インターネットサイト・アルモニターは29日金曜、「なぜイスラエルは現在、いつにもましてトルコを必要としているのか」という見出しの記事の中で、「イランのローハーニー大統領は今週、ヨーロッパへの歴史的な訪問を行った」と伝えました。この訪問にはおよそ100人の商業関係者が同行し、ローハーニー大統領はイタリアで、レンツィ首相、その後ローマ法王フランシスコと会談しました。ローハーニー大統領はイタリアの後、フランスに向かい、同国のオランド大統領と会談しました。イラン市場は制裁解除後、取引が殺到し、多くの人がイランと数百万ドルの契約を締結したいと考えています。

アルモニターによれば、シオニスト政権のネタニヤフ首相の懸念を引き起こしている最大の要因は、対イラン制裁の解除を妨害することができなかったことへの失望感、イランがこうした合意によって地域の大国に変わることへの恐れです。

おそらく数ヶ月前まで、アメリカの過去の反イラン政策の継続に希望を抱いていたシオニスト政権など多くが、イランとの核合意の実施を信じることができませんでしたが、対イラン制裁への希望をアメリカが失ったことは、ネタニヤフ首相の空虚な期待を完全に奪うものでした。実際、アメリカ、イスラエル、一部のヨーロッパの同盟国は、イランを屈服させようとしましたが、成功しませんでした。アメリカはあらゆる選択肢について語っていましたが、その最終的な選択は合意や相互理解でした。この選択にはいくつかの明らかな理由があります。ひとつは、核合意がアメリカを含む6カ国と結ばれたものだったということです。このため、この合意を実施する意志が生まれましたが、それはイランとの合意は国際社会や地域のすべての利益になるからです。

しかしながらイスラエルは、依然として地域で緊張を作り出そうとしており、トルコに接近することで、イランに対する新たなブロックを構築しようとしています。イスラエルはこうした方法をサウジアラビアの問題に関しても推し進めています。少し前、シオニスト政権の関係者は、サウジなどアラブの一部の国との関係正常化を要請しました。こうした中、イスラエルの同盟国さえも、ISISを深刻な脅威とみなし、これにより、サウジなどの国との協力や同盟を害のあるものと見なしています。

シオニスト政権はさらに、中東で唯一核兵器を保有しており、イランの平和的核計画に関する根拠のない主張が静まった今、イスラエルの核の懸念に対する懸念に回答すべきであり、中東非核化構想が実施されるべきであることを知っています。一方で、イスラエルは侵略・占領政権であり、この政権の存続のために地域で危機や戦争を継続する以外にはありません。このため、イスラエルの関係者は、地域での平和や安定を自らの損失と見ているのです。こうしたすべての理由に注目し、現在、イスラエルは自分たちに同調してくれる国に接近することを、現状を維持する唯一の希望としています。しかしながら、トルコやサウジといった国でさえも、こうした緊張の継続は彼らにとって利益にはならないことを経験から学んでいます。トルコはシリアへの介入、サウジもイエメンでの戦争のために、大きな危機に直面しており、当然ながらイスラエルは彼らに期待すべきではないでしょう。ネタニヤフ首相は更なる孤立や失敗を前にしているのです。