イラン全国で、犠牲祭の礼拝が実施
イラン全域で、新型コロナウイルス感染拡大防止のための衛生プロトコルを厳守した上で、イスラムの重要な祝祭の1つ・犠牲祭の礼拝が実施されました。
21日水曜朝、イラン全国の市町村では宗教施設などに市民が参集し、犠牲祭の礼拝を行っています。
本日21日は、イスラム暦1442年ゼルハッジャ月10日にあたり、犠牲祭の日とされています。
この日には、メッカ巡礼を行った人々が神の命に従い、また神の満足のために羊や牛などを生贄にし、また神のためにわが子を生贄にする用意を示した預言者イブラーヒームを記念することになっています。
神は、預言者イブラーヒームの信仰心や神への忠誠心を試そうと、彼に対し、その息子のイスマーイールを生贄にしてささげるよう命じました。
これに対し、預言者イブラーヒームはそれに多大な困難を感じたものの、息子イスマーイールを寝かせ、刃物を構え、そののどぶえを切り裂こうとしたものの、どれほど努力しても、刃物がイスマーイールの喉を切り裂くことはありませんでした。
このとき、預言者イブラーヒームに神からのお告げが届き、彼が見事に神からの試練を威風堂々と乗り越えたことが告げられます。そして同時に、神から彼に1匹の羊が贈られ、イスマーイールの代わりにこの羊を生贄にするよう命じられました。
この教訓的な出来事は、自分の内面に潜む欲望に打ち勝ち、神の命に従ったという自己献身の物語として知られています。
このため、全世界のイスラム教徒は毎年めぐってくる犠牲祭の日を、大きな祝祭日として盛大に祝い、この日にまつわるこの歴史的な出来事から、忠誠心や神への服従に関する教訓を再確認することになります。
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