国連、「米の対イラン医薬品制裁は人権侵害」
国連が報告の中で、「アメリカの対イラン制裁により、イランでは一部の医療患者の人権が侵害されている」としました。
イスナー通信によりますと、国連の人権関連専門家集団は19日火曜、報告の中で、アメリカによる各種制裁の結果、イランで一部の医療患者が必要な医療器材や医薬品の入手に当たって遭遇している困難に言及し、「このような制裁により、こうした患者らが健康権を含む人権を奪われている」との見方を示しています。
この報告では特に、アメリカの制裁を原因とした医療関係物資・貨物の対イラン送付の取り消しという、スウェーデンの製薬会社の決定に触れています。
これらの医療関連製品は、ヘルペスウイルスの一種EB・表皮水疱症の患者の治療に使用され、その専門の治療薬を製造しているのは世界でもスウェーデンの一企業のみですが、すでにこの企業の製品の対イラン輸出は、制裁を理由に停止されています。
今回報告者を出した専門家らはさらに、「アメリカの各種制裁により、イランではこの病気に感染した小児やそのほかの患者が、保険医療分野で自らの権利にさずかれなくなっている。また患者らが医療器材を使用できないようにすることは、人々の健康権の侵害であり、彼らがこれ以上苦痛を受けることになれば、仮にそれが意図的なものでないにせよ、これは完全に人道に反することになる」との見解を示しました。
国連内の専門からはまた、この報告において、イランにおける一部の患者らにこうした現状が生じた原因として、アメリカの制裁および、他国の企業や銀行がイランと通商取引を行った場合にアメリカから処罰を受けることを恐れていることを挙げています。
ラジオ日本語のユーチューブなどのソーシャルメディアもご覧ください。
https://twitter.com/parstodayj